自宅葬について

自宅葬について

現在でこそお葬式は葬儀会館や斎場で執り行われるのが当たり前になっていますが、

 

ひと昔前までは自宅で執り行うのが当たり前でした。

 

会館での葬儀が一般化していったのは1960年代から70年代にかけてです。

 

理由はいくつかあります。

1つは高度成長に伴うマイホームの建設ラッシュです。

 

これが地域社会の崩壊のきっかけとなり、

核家族化に拍車をかけ、住宅の狭小化が進みました。

 

葬儀をするためには、

祭壇を組み、寺院や遺族が座り、

炊き出しや食事の席があり、

弔問客の焼香場を設け、

受付や記帳、駐車場などを、

自宅や周辺でとりまとめなければなりません。

 

昔の田舎の住宅は、住宅そのものも広く大きく、庭もあり、

そもそも葬儀などの冠婚葬祭が自宅でできるように

設計されていましたが、現代ではそうもいきません。

 

もう1つは、冠婚葬祭互助会の台頭です。

いわゆる「互助会」とよばれる葬儀社は、

利用者が積み立てる掛け金を先行投資として運用したり、

設備投資に充てたりします。

 

この豊富な資金力や設備力をもとに、

日本全国で様々な互助会が立派で豪華な式場を建設していきました。

 

戦後の経済復興を成し遂げた日本人は、

戦争中には叶わなかった盛大なお葬式を望んだと言われています。

 

会館での葬儀はどんどん支持を集め、今では一般化していると言ってもよいでしょう。

 

 

【自宅葬の魅力】

とはいえ、現在でも自宅で葬儀をする方がないわけではありません。

 

自宅で葬儀をするとさまざまな煩雑なことが予想されます。

〇家が狭くて場所がない。

〇家の中がバタバタとして落ち着かない。

〇読経の声などや車両の出入りなどで隣近所に迷惑になる。

 

でもこれらって、会館での葬儀が慣れてしまったからこその声であって

、昔は誰もが住み慣れた家で息を引き取り、

葬儀をしてもらうことを当たり前のように考えていましたし、

それを望んでいました。

 

【家族葬全盛期の自宅葬とは】

柱や梁には白黒の幕を張り、白木祭壇を飾り、

仏間には座布団を敷き詰めて親戚たちが座り、

台所では婦人連が炊き出しをし・・・

というような映画の中で見たような昔ながらの自宅葬は難しいかもしれません。

でも、家族葬が当たり前となった世の中だから、

あえて自宅で葬儀をする、という方は案外います。

 

「家族だけで葬儀をするのに、どうして会館を借りなきゃならないの」

「直葬をするにはあまりにさみしい。一度自宅に帰してあげたい」

こういう想いから、故人を自宅に連れて帰り、

自宅から火葬場に出棺するという方法が考えられます。

 

この方法の利点は

  • 故人様を住み慣れた家に帰してあげることができる。
  • 誰にも邪魔されずに最後の時間を過ごすことができる。
  • 会館を借りず、祭壇も小さいものだから、費用が安く抑えられる。
  • ご近所でお参りされたい方の弔問の負担が軽減される。

・・・などでしょうか。

 

と、同時に次のようなことを気をつけて、配慮しなければなりません。

  • 祭壇や棺や寺院の座布団など、最低限の広さが必要。
  • 親族の車や葬儀社の車や霊柩車など、車の出入りが頻繁になり隣近所に迷惑がかかる。
  • 寺院の読経の声が隣近所に知れる。
  • 会葬者の接待に用いられる食器などの準備が必要。
  • 部屋の片付けや家具の移動など事前準備に体力を使う。
  • 会葬者が帰った後の後片付けに追われる。

何よりもご近所の方の理解及び協力が必要不可欠です。

昨今では、核家族化が進み、

近所付き合いも都会に行けば行くほど薄れているように見受けられます。

ご遺族の方の負担を軽減するためにも、

会館でのご葬儀を選ばれる方が増えております。

万が一の場合に備えて、自宅葬と会館葬のメリットデメリットを一度整理し、

ご家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。