【2025】死亡の連絡をするはがきとは?文例・注意点・マナーをわかりやすく解説

死亡の連絡は電話などで行うことが多いものの、はがきを用いる場合もあります。
では、死亡連絡のはがきには、どのような内容を記載するのでしょうか?また、死亡連絡のはがきを送る際は、どのようなマナーに注意する必要があるのでしょうか?今回は、死亡連絡のはがきの概要や基本の構成、注意すべきマナーを解説するとともに、死亡連絡のはがきの文例をケース別に紹介します。
なお、当サイト「家族葬のアイリス」は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、ご逝去のご連絡をいただいたらすぐに担当者が駆け付けてサポートします。ご家族が亡くなりお困りの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。
死亡連絡をはがきで送る3つのケース
死亡連絡のはがきには、主に3つのパターンが存在します。はじめに、死亡連絡をはがきで送るケースを解説します。
- 参列希望者に葬儀の詳細を知らせる場合
- すでに葬儀を済ませた後で関係者に連絡をする場合
- 喪中はがきで死亡を知らせる場合
参列希望者に葬儀の詳細を知らせる場合
1つ目は、通夜や葬儀への参列が想定される相手に対して、葬儀の日時や場所などの詳細を知らせる場合です。
とはいえ、火葬場の予約が取れない場合や友引に重なるなど何らかの事情がある場合を除き、通夜は死亡の翌日、葬儀・告別式は死亡の翌々日に執り行うことが一般的です。たとえ速達扱いにしたとしても、はがきの投函から到着までには少なくとも1日から2日程度を要するため、通夜や葬儀には間に合わない可能性が高いでしょう。
そのため、通常のスケジュールで通夜や葬儀を営む場合、葬儀の詳細をはがきで知らせることは一般的ではありません。通夜や葬儀への参列を希望する相手にはがきで死亡連絡をするのは、電話番号などわからず、他に連絡手段がないなどやむを得ない場合に限られるでしょう。
また、社葬など死亡から葬儀までの日程に余裕がある場合には、はがきで死亡連絡をすることがあります。この場合には、はがきが到達するまでの期間を考慮しても、葬儀までには十分に間に合うためです。
すでに葬儀を済ませた後で関係者に連絡をする場合
2つ目は、家族葬などですでに葬儀を済ませた後で、関係者に死亡を知らせる場合です。
家族葬とは、家族や一定の親族、特に親しくしていた友人など、あらかじめ連絡した一部の人だけが参列する葬儀です。家族葬とする場合、参列してもらいたい相手以外には、葬儀を終えるまで死亡を伝えないことが基本とされています。葬儀の前に死亡の連絡をすると、思いがけず多くの人が参列に訪れ、対応に追われることとなるおそれがあるためです。
そのうえで、葬儀に参列しなかった相手には葬儀を終えてから死亡した旨を連絡します。この死亡連絡には、はがきを利用することが一般的です。
喪中はがきで死亡を知らせる場合
3つ目は、喪中はがきで死亡を知らせる場合です。喪中はがきは、家族などに不幸があった場合に、新年の挨拶(年賀状の送付)を控えることをあらかじめ知らせるために送る挨拶状です。
たとえば、遺族の友人など故人との関係がさほど深くない場合には、喪中はがきで親族の死亡を連絡することが少なくありません。喪中はがきは11月中旬から12月初旬頃、相手が年賀状の用意を始める前に届くように手配することが原則です。
ただし、年末に亡くなったなどでこの時期への送付が間に合わない場合もあるでしょう。この場合には、年賀状を送ってくれた相手に松の内(1月7日頃)が明けてから寒中見舞いを送り、ここで死亡を伝えるなどの対応をします。
(葬儀の連絡)死亡連絡はがきの基本構成
死亡連絡のはがきは、基本の構成さえ理解すれば難しいものではありません。ここでは、葬儀の連絡を兼ねた死亡連絡のはがきの基本構成を解説します。
- 誰がいつ亡くなったのか
- 生前お世話になったことへのお礼
- 葬儀の詳細
誰がいつ亡くなったのか
葬儀の案内を兼ねた死亡連絡のはがきでは、「拝啓」などの頭語や「桜花の候」などの時候の挨拶は必要ありません。冒頭から、誰がいつ亡くなったのかを書き出します。
生前お世話になったことへのお礼
続けて、生前にお世話になったことのお礼を記載します。「生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます」など、シンプルな内容にするとよいでしょう。
葬儀の詳細
最後に、葬儀の詳細を記載します。葬儀の情報は、参列にあたって相手が迷わないよう、次の内容を明確に記載しましょう。
- 通夜と葬儀告別式の日時と開始時刻
- 儀式の形式(「仏式」「キリスト教式」など)
- 会場の名称・住所・連絡先
- 喪主の氏名・連絡先
なお、家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、さまざまな宗教形態での葬儀に対応しています。ご家族が亡くなりお困りの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。
(葬儀後)死亡連絡はがきの基本構成
続いて、葬儀を終えてから葬儀に参列しなかった相手に死亡を知らせるはがきの基本構成を解説します。
- 頭語(省略可)
- 誰がいつ亡くなったのか
- 死亡の連絡が遅れた旨のお詫び
- すでに葬儀を済ませた旨
- お礼の言葉
- 香典等を辞退する場合には、その旨
- 結語(省略可)
頭語(省略可)
葬儀後に知らせる場合にはご逝去から少し日が開いているため、「拝啓」や「謹啓」などの頭語を記載することもあります。ただし、省略することも少なくありません。一方で、時候の挨拶は省略します。
誰がいつ亡くなったのか
次に、誰がいつ亡くなったのかを記載します。もっとも一般的な文言は、「永眠いたしました」です。故人が高齢であった場合には、「天寿を全ういたしました」とすることもあります。
死亡の連絡が遅れた旨のお詫び
続けて、死亡の連絡が遅れたことを詫びる一文を記載します。葬儀後に死亡連絡を受けた場合、「葬儀の前に教えてほしかった」「葬儀に参列したかった」と感じる人も少なくないためです。
すでに葬儀を済ませた旨
次に、すでに葬儀を終えた旨を記載します。実際のところ、金銭的な事情や参列者に気を遣いたくないという理由から家族葬を選択する場合も少なくないでしょう。しかし、死亡連絡のはがきでは「故人の遺志により」と記載をすることで、角が立ちづらくなります。
お礼の言葉
続けて、生前お世話になったことへのお礼を記載します。たとえば、「生前のご厚誼を深謝し衷心より御礼申し上げます」などです。
なお、「ご厚誼(ごこうぎ)」は厚いよしみを意味し、目上の人にも使用できます。一方で、同じ読みであっても「ご交誼」は親しい付き合いを意味し、目上の人に使うのは適切ではありません。誤らないよう、注意しましょう。
香典等を辞退する場合には、その旨
死亡連絡のはがきを送ると、弔問に訪れたり香典や供物などを送ってくれたりする場合もあります。これらを辞退する場合には、その旨を明記しておきましょう。たとえば、「誠に勝手ながらご香典ご供花ご供物の儀は固くご辞退申し上げます」などです。
結語(省略可)
頭語を記載した場合には、これに対応する結語を記載します。頭語が「拝啓」である場合には頭語は「敬具」、頭語が「謹啓」である場合には結語は「謹白」や「謹言」とすることが多いでしょう。
頭語は省略可能であり、頭語を省略した場合には結語も省略します。
【コピー可能】はがきで死亡連絡を行う場合の文例
はがきでの死亡連絡は、どのように作成すればよいのでしょうか?ここでは、ケース別の文例を紹介します。
参列希望者に葬儀の詳細を知らせる場合
葬儀の詳細の案内とともに死亡を連絡する場合の例文を、2つ紹介します。
一般的な文例
葬儀の詳細とともに死亡連絡をするはがきの一般的な文例は、次のとおりです。
==
父 愛里 太郎 儀 かねてより入院加療中でございましたが
〇月〇日 〇歳にて永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し 謹んでご通知申し上げます
なお 葬儀告別式は仏式にて 左記の通り執り行います
一、日時 通 夜 式 〇月〇日(金) 午後〇時から
葬儀告別式 〇月〇日(土) 午前〇時から
一、式場 家族葬のアイリス 〇〇会館
福岡県福岡市〇〇区〇〇1-1-1
電話 092-XXX-XXXX
喪主 愛里 一郎
住所 福岡県〇〇市〇〇2-2-2
電話番号 090-XXXX-XXXX
==
いつ誰が亡くなったかの情報とともに、葬儀の案内をする場合には相手が参列に問題なく参列できるよう、会場の場所や日時などを明確に記載します。
なお、先ほど解説したように、はがきで葬儀の連絡をする際には投函から到着までのタイムラグに注意しなければなりません。通夜や葬儀までの期間が短いにもかかわらずやむを得ずはがきで知らせる場合には、速達にするなどの対応も検討すべきでしょう。
社葬の場合の文例
社葬を執り行う場合において、死亡の連絡と葬儀日時の連絡をはがきで行う場合の文例は、次のとおりです。
==
弊社 代表取締役会長 愛里 太郎 儀 〇月〇日 〇歳の天寿を全うし永眠いたしました
ここに生前のご厚誼を深謝し 謹んでご通知申し上げます
葬儀告別式は左記のとおり社葬にて執り行います
令和〇年〇月
株式会社〇〇〇〇
代表取締役社長 愛里 一郎
記
日時 〇月〇日(金) 午後〇時から〇時
場所 アイリスホール 福岡県〇〇市〇〇区〇〇1-1-1
==
社葬の場合には社葬を執り行う旨と、社葬の日時・場所などを記載します。なお、社葬の場合には香典などを辞退する場合も少なくないでしょう。その際は、「尚 誠に勝手ながらご香典ご供花ご供物の儀は固くご辞退申し上げます」などと書き添えます。
すでに葬儀を済ませた後で関係者に連絡をする場合
すでに近親者のみで葬儀を済ませた後で死亡連絡をする場合のはがきの文例を、4つ紹介します。
シンプルな文例
シンプルな文例は、次のとおりです。
==
父 愛里 太郎 儀 〇月〇日 〇歳にて永眠いたしました
早速お知らせ申し上げるべき処 ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は故人の希望により 近親者のみにて相済ませました
生前のご厚誼を深謝し 衷心より御礼申し上げます
==
誰がいつ亡くなったかを記載するとともに、すでに葬儀を済ませたことや通知が遅れたお詫びなどを丁寧にきさいします。
病気加療中に死亡したことを記す文例
病気加療中に亡くなった場合において、その旨を明記する場合の文例は、次のとおりです。
==
父 愛里 太郎 儀 かねてより病気療養中でございましたが
〇月〇日 〇歳にて永眠いたしました
早速お知らせ申し上げるべき処 ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀は故人の遺志により 〇月〇日に近親者のみにて相済ませました
生前賜りましたご厚誼に深謝し 謹んでご通知申し上げます
==
病気療養中に亡くなった場合であっても死亡連絡のはがきでは詳細な病状などまでは記載せず、この文例程度の記載に留めることが一般的です。
納骨までを済ませたことを記載する文例
葬儀に加え、納骨までが済んでいることを知らせる場合の文例は、次のとおりです。
==
父 愛里 太郎 儀 〇月〇日 〇歳にて永眠いたしました
早速お知らせ申し上げるべき処 ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
尚 葬儀並びに納骨の儀は 故人の希望により近親者のみにて相済ませました
ここに生前のご厚誼を深謝し 衷心より御礼申し上げます
==
香典などを辞退する場合の文例
葬儀を終えてから死亡連絡をした場合、香典や供物などを送っていただくことがあります。これを辞退したい場合には、次のような内容にするとよいでしょう。
==
父 愛里 太郎 儀 天寿を全ういたし 〇月〇日 〇歳にて永眠いたしました
早速お知らせ申し上げるべき処 ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます
葬儀は故人の希望により 近親者のみにて相済ませました
尚 誠に勝手ではございますが ご香典ご供花等のご厚志につきましては固くご辞退申し上げます
ここに生前のご厚誼を深謝し 衷心より御礼申し上げます
==
喪中はがきの場合の文例
喪中はがきで死亡を通知する場合の文例は、次のとおりです。
==
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
〇月〇日に父 愛里太郎が〇歳にて永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどをお願い申し上げます
==
なお、年賀状の場合には空白の場所などに手書きでコメントなどを添えることもあるものの、喪中はがきにそのようなコメントを添えることは一般的ではありません。
死亡連絡をはがきでする場合の基本マナー
死亡連絡をはがきで行う場合には、どのようなマナーに注意する必要があるのでしょうか?最後に、基本のマナーを5つ紹介します。
- 縦書きで作成する
- 時候の挨拶は記載しない
- 関係のない事項は記載しない
- 誤字脱字に注意する
- 忌み言葉を避ける
縦書きで作成する
死亡連絡のはがきは、縦書きで作成します。死亡連絡のはがきを横書きで記載するケースはあまり見かけないため、横書きに強いこだわりがあるのでなければ、避けた方が無難でしょう。
時候の挨拶は記載しない
一般的な挨拶状では、「盛夏の候」や「桜のころとなりましたが」などの時候の挨拶を記載することがマナーです。一方で、死亡連絡のはがきには時候の挨拶は記載しません。死亡連絡は身内のご逝去直後に送るものであり、悲しみの中で季節を感じる余裕がないのが通常であるためです。
関係のない事項は記載しない
死亡連絡のはがきには、本題以外の事項は記載しません。相手に他の用件があったとしても、死亡連絡のはがきには記載しないようにしましょう。
誤字脱字に注意する
死亡連絡のはがきに限ったことではないものの、誤字脱字に注意しましょう。特に、相手の氏名や社名などの誤りは大変失礼にあたるため、誤らないようご注意ください。
忌み言葉を避ける
死亡連絡のはがきでは、忌み言葉を避けましょう。忌み言葉とはそのシーンにおいて縁起が悪いと考えられ、避けるべきとされる表現です。死亡連絡など弔事の場面では、次の言葉が忌み言葉とされています。
- 生死を直接的に表す言葉:「死んだ」「生きていた頃」など
- 不幸が繰り返されることを連想させる言葉:「繰り返し」「追って」「続けて」「重ねて」など
- いわゆる重ね言葉(不幸が繰り返されることを連想させるため):「重々」「重ね重ね」「追々」「続々」など
まとめ
死亡連絡のはがきの概要やマナーを開設するとともに、死亡連絡はがきのシーンごとの文例を紹介しました。
死亡連絡のはがきとは、身内の逝去を伝えるはがきです。葬儀の案内と併せて送る場合のほか、家族葬を終えてから参列しなかった相手に死亡を知らせる場合、喪中はがきとして送る場合などが挙げられます。基本のマナーを理解したうえで、失礼のない死亡連絡はがきを送りましょう。
家族葬のアイリスは葬儀のトータルサポートを行っており、一般葬から家族葬、直葬まで、さまざまな規模・形態の葬儀に対応しています。ご家族が亡くなり信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。お電話は24時間365日体制で受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。
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