自宅葬のデメリットは？メリットと併せてわかりやすく解説

葬儀の小規模化が進んでおり、小規模な自宅葬を選択するケースも増えています。

では、自宅葬にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか？また、自宅葬は一般的に、そのような流れで進行するのでしょうか？今回は、自宅葬の概要やメリット・デメリット、自宅葬の流れなどについてくわしく解説します。

なお、当サイト（家族葬のアイリス）は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、自宅葬にも対応しています。ご家族が亡くなり自宅葬をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日いつでも受付中です。

自宅葬とは？

自宅葬とは、自宅で行う葬儀です。自宅葬では準備や片付けなどに手間がかかる一方で、住み慣れた自宅から送り出せるなどメリットも少なくありません。

自宅葬のメリット・デメリットは後ほど改めて解説します。

近年の自宅葬の傾向

日本ではもともと自宅葬が主流であり、祖父母や曾祖父母を自宅葬で見送った経験がある人も少なくないでしょう。当時の自宅葬は近隣住民や親族が総出で手伝い、多くの参列者が訪れるなど、大規模なものでした。

一方で、近年では大規模な自宅葬は減っており、小規模なものが主流となっています。特に都心部の自宅葬は、同居家族など数人程度だけで小さく行うものがほとんどです。

家族葬のアイリスは「自宅葬プラン」を展開しており、小規模な自宅葬をサポートしています。ご家族が亡くなり自宅葬で見送りたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

自宅葬のメリット

自宅葬には、多くのメリットがあります。ここでは、自宅葬の主なメリットを5つ解説します。

• 住み慣れた自宅から故人を送り出せる
• 遺族がリラックスして過ごしやすい
• 時間の制約なく故人と最期の時間を過ごしやすい
• 空間の自由度が高い
• 葬儀費用を抑えやすい

住み慣れた自宅から故人を送り出せる

自宅葬の最大のメリットは、住み慣れた自宅から故人を送り出せることでしょう。

特に、故人が長らく入院していた場合や施設に入所していた場合などには、「家に帰りたい」と願うことも少なくありません。自宅葬とすることでこのような希望を叶えてあげられたと感じ、遺族に後悔が残りづらくなります。

遺族がリラックスして過ごしやすい

斎場やホールなどでは、緊張してしまう方も多いでしょう。

自宅は遺族にとっても慣れ親しんだ空間であることが多く、リラックスした気分で故人を見送りやすくなります。

時間の制約なく故人と最期の時間を過ごしやすい

斎場やホールの場合には会場の時間の都合から、心行くまで故人とともに過ごすことは困難でしょう。

自宅葬の場合には会場の時間の制約がないため、火葬までの間、故人との最期の時間を存分にともに過ごすことが可能となります。

空間の自由度が高い

自宅葬の場合には空間の自由度が高いため、葬儀会場の自由なアレンジが可能です。たとえば、玄関から葬儀会場までのスペースに故人が趣味で撮影した写真を飾るなど、故人の人柄を表す演出がしやすくなります。

葬儀費用を抑えやすい

自宅葬の場合には、斎場やホールを借りる必要がありません。また、祭壇も斎場ほどのサイズのものは必要ないことがほとんどです。このような理由から、自宅葬では費用を抑えやすいといえるでしょう。

自宅葬のデメリット・注意点

自宅葬には、デメリットも存在します。事前にデメリットを理解したうえで葬儀形態を選定することで、思わぬ後悔を避けやすくなるでしょう。ここでは、自宅葬の主なデメリットと注意点を9つ紹介します。

• 準備・片付けの負担がかかる
• ある程度のスペースを確保する必要がある
• 葬儀会場のほか、トイレや廊下なども参列者の目に触れやすい
• 駐車スペースの確保や交通手段の確保に配慮する必要がある
• 近隣住民への配慮が必要となる
• 近隣住民に葬儀を隠すのが難しい
• 通夜振る舞いの区切りがつかず遅くまで続く可能性がある
• ご遺体の搬入・搬出ルートの確保が必要である
• マンションや賃貸物件では自宅葬が禁じられていることがある

準備・片付けの負担がかかる

自宅葬のデメリットの1つ目は、準備や片付けの負担がかかることです。

斎場での葬儀の場合、会場の準備のほとんどは斎場のスタッフが行います。

一方で、自宅葬の場合には会場の清掃のほか、お茶やお茶菓子、座布団の準備など遺族側でやるべき準備が少なくありません。特に、通夜振る舞いや精進落としなどの会食までを自宅で行う場合には、遺族側の負担が大きくなりやすいでしょう。

ある程度のスペースを確保する必要がある

自宅葬のデメリットの2つ目は、ある程度のスペースを確保する必要があることです。

自宅葬をする場合、参列者が参列するスペースのみではなく、ご遺体を安置するスペースや僧侶に読経してもらうスペースなども必要となります。参列者の数に対して十分なスペースが取れなければ、参列者に窮屈な思いをさせるおそれがあるでしょう。

そのため、状況によっては家具の移動などによりスペースを確保する必要が生じます。

葬儀会場のほか、トイレや廊下なども参列者の目に触れやすい

自宅葬のデメリットの3つ目は、葬儀会場のみならず、トイレや廊下なども参列者の目に触れることです。

そのため、葬儀会場となる部屋のほかにも、動線となる通路やトイレなどもある程度清掃する必要があるでしょう。

駐車スペースの確保や交通手段の確保に配慮する必要がある

自宅葬のデメリットの4つ目は、駐車スペースの確保や交通手段の確保に配慮する必要があることです。

葬儀当日、参列者が路上駐車をするなどすれば近隣住民とトラブルになったり、駐車違反による反則金の納付が必要となったりするおそれが生じます。そのため、自宅に参列者の数に見合った駐車スペースがない場合、その日に備えて近隣の駐車スペースを手配する必要があるでしょう。

また、公共交通機関で訪れる参列者が多い場合、その人数に応じて最寄駅にマイクロバスやタクシーを手配する必要が生じることもあります。

近隣住民への配慮が必要となる

自宅葬のデメリットの5つ目は、近隣住民への配慮が必要となることです。

自宅葬では、近隣に読経の声や参列者が談笑する声が響く可能性があります。また、参列者が多い場合には葬儀の開始時刻に渋滞が発生し、交通の乱れが生じる場合もあるでしょう。

そのため、近隣の住居との近接状況などを踏まえ、近隣住民に事前に状況を説明するなどの配慮が必要となります。

近隣住民に葬儀を隠すのが難しい

自宅葬のデメリットの6つ目は、近隣住民に葬儀を隠すのが難しいことです。

近年主流となりつつある家族葬は、遺族から事前に声を掛けた少人数で執り行う葬儀です。家族葬とする場合、参列者以外には事前に亡くなった旨を伝えず、葬儀を終えてからご逝去を伝えるのが基本です。事前にご逝去を伝えれば、葬儀当日に思いがけず多くの人が参列に訪れ、対応に追われる可能性があるためです。

しかし、先ほど解説したように、自宅葬の場合には近隣住民に事前に挨拶すべき場合も多いでしょう。また、特に挨拶をしなくても、棺の出入りなどの状況からその家の住人が亡くなったと推測されやすいといえます。

葬儀を終えるまでご逝去を隠すことが難しいため、家族葬を予定している場合でも、ご逝去を知った近隣住民などが急遽参列に訪れて対応が必要となる可能性があります。

通夜振る舞いの区切りがつかず遅くまで続く可能性がある

自宅葬のデメリットの7つ目は、通夜振る舞いの区切りがつかず、遅くまで続くおそれがあることです。

通夜振る舞いとは、通夜の後に参列者に食事や飲みものなどを振る舞って行う会食です。参列者にお礼を伝える意味合いのほか、故人との最期の食事を共にするという意味合いもあります。

通夜振る舞いを斎場などで行う場合、斎場などの時間の都合から一定の時刻で通夜振る舞いを切り上げることになるでしょう。一方で、自宅葬では会場の時間に制限がないため、通夜振る舞いが夜遅くまで続き家主である喪主などの負担が大きくなるおそれがあります。

ご遺体の搬入・搬出ルートの確保が必要である

自宅葬のデメリットの8つ目は、ご遺体の搬入・搬出ルートの確保が必要であることです。

特にマンションの場合には、自宅葬にあたってご遺体の搬入・搬出ルートを確認しておく必要があります。荷物搬入用のエレベーターに奥行きがなければご遺体を寝かせた状態での搬入や搬出ができず、自宅葬が事実上難しい可能性があるためです。

マンションや賃貸物件では自宅葬が禁じられていることがある

自宅葬のデメリットの9つ目は、マンションや賃貸物件では自宅葬が禁じられている場合があることです。

マンションや賃貸物件の場合、規約や賃貸借契約書で自宅葬が禁止されている可能性があります。そのため、マンションや賃貸物件の場合には、事前に規約や契約書を確認しておく必要があるでしょう。

自宅葬の一般的な流れ

自宅葬は、どのような流れで進行するのでしょうか？ここでは、自宅葬の一般的な流れを解説します。

• ご逝去・霊安室での安置
• 近親者への連絡
• 葬儀社への連絡
• お迎え・安置
• 葬儀プランの打ち合わせ
• 会場の片付け・準備
• 納棺
• 通夜
• 通夜振る舞い
• 葬儀・告別式
• 出棺
• 火葬
• お骨上げ
• 精進落とし

ご逝去・霊安室での安置

病院でご逝去が確認されると、故人は病院内の霊安室に移され安置されます。霊安室が使用できるのは、数時間程度であることが一般的です。

近親者への連絡

ご逝去が確認されたら、その場に立ち合っていない近親者に訃報を伝えます。自宅葬を検討している場合には、訃報を伝える際に自宅葬とすることを家族と相談しておくとよいでしょう。

葬儀社への連絡

続けて、葬儀社に連絡します。自宅葬の場合は故人を霊安室から自宅に運ぶ必要があり、葬儀社にご遺体の搬送を依頼する必要があるためです。

葬儀社は病院から紹介されることが多いものの、紹介を受け入れるのは義務ではありません。そもそも自宅葬を取り扱っていない葬儀社も多いため、自宅葬を取り扱っている信頼できそうな葬儀社を手配しましょう。

自宅葬について豊富な実績を有する葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお電話ください。お電話は24時間365日受け付けており、ご連絡後は担当者がすぐに駆け付けてご遺体の搬送をサポートします。

お迎え・安置

葬儀社の担当者が到着したら、ご遺体を自宅まで搬送し、安置します。ご遺体を安置したら、「ミニ祭壇」と呼ばれる枕飾りを設置します。

葬儀プランの打ち合わせ

ご遺体を安置したら、葬儀プランの打ち合わせを行います。自宅葬を検討しているのであればその旨を葬儀社の担当者に伝え、トータルでかかる費用を確認しておきましょう。

会場の片付け・準備

自宅葬の場合、会場となる自宅の掃除や片付け、準備をします。通夜や葬儀会場となる部屋に加え、参列者などの目に触れる玄関や廊下、トイレなども清掃しておきましょう。

納棺

通夜に先立って、納棺をします。納棺とは、ご遺体の身なりを整えて棺に納める儀式です。納棺に先立って、ご遺体をお湯で拭いて清める「湯灌（ゆかん）」をすることもあります。

通夜

定刻となったら、通夜を開始します。通夜では、僧侶による読経やお焼香、喪主や遺族、参列者によるお焼香を行います。通夜自体の所要時間は、40分から1時間程度であることが多いでしょう。

通夜振る舞い

通夜の後に、通夜振る舞いを行います。斎場などで通夜振る舞いをする場合、1時間から2時間程度でお開きとなることが一般的です。ただし、先ほど解説したように、自宅葬では終わりの時間が伸びやすいといえます。

葬儀・告別式

通夜の翌日、葬儀・告別式を行います。葬儀・告別式では、通夜と同じく、僧侶による読経やお焼香、喪主・遺族によるお焼香などがなされます。

出棺

続いて、棺に花を入れる花入れの儀などを行います。その後は、火葬場へ向けて出棺となります。

火葬

火葬場に到着したら、ご遺体を荼毘に付します。火葬には1時間から2時間程度を要することが多く、その間遺族は火葬場の待合室などで待機します。

お骨上げ

火葬を終えたら、「お骨上げ」を行います。お骨上げとは、遺族が2人1組となってお骨を拾い上げ、骨壺に納める儀式です。

精進落とし

火葬の後に、精進落としと呼ばれる会食をすることがあります。自宅葬の場合であっても、精進落としはお弁当を手配したり、懐石料理店などを予約したりして行うことが多いでしょう。

自宅葬が向いているケース

先ほど解説したように、自宅葬にはデメリットや注意点もあります。これを踏まえて、ここでは自宅葬が向いているケースや自宅葬を前向きに検討したいケースを4つ解説します。

• 故人を自宅から送り出したいと強く望む場合
• 準備・片付けについて親族などの協力が得られる場合
• 葬儀スペース・駐車スペース・搬入経路などが十分に確保できる場合
• 参列者を限定して故人を静かに見送りたい場合

故人を自宅から送り出したいと強く望む場合

1つ目は、故人を自宅から送り出したいと強く望む場合です。

この場合には、自宅葬のデメリットも把握したうえで、葬儀社の担当者にも相談しつつ自宅葬を実現する方法や自宅葬の負担を軽減する方法などを検討するとよいでしょう。

準備・片付けについて親族などの協力が得られる場合

2つ目は、準備や片付けについて親族などの協力が得られる場合です。

自宅葬は、喪主に負担が集中すると非常に大変です。一方で、準備や片付けについて親族などの協力が得られる場合には、自宅葬を前向きに検討できるでしょう。

葬儀スペース・駐車スペース・搬入経路などが十分に確保できる場合

3つ目は、葬儀スペースや駐車スペース、搬入経路などが十分に確保できる場合です。

先ほど解説したように、これらが自宅葬のハードルとなることは少なくありません。そのため、これらの問題がクリアできるのであれば、自宅葬を前向きに検討しやすくなります。

参列者を限定して故人を静かに見送りたい場合

4つ目は、参列者を限定して故人を静かに見送りたい場合です。

同居家族だけなど数人だけが参列する小規模な家族葬である場合、親族などの協力が得られなくても自宅葬を実現しやすくなります。数人程度の小規模な自宅葬であれば参列者も気心の知れた人ばかりであり、準備や片付けなどの負担もかかりづらいためです。

家族葬のアイリスは「自宅葬プラン」を展開しており、参列者数人程度を想定した小規模な自宅葬をサポートしています。参列者を絞って故人を静かに見送りたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。

自宅葬に関するよくある質問

最後に、自宅葬に関するよくある質問とその回答を2つ紹介します。

自宅葬でも葬儀社に依頼する方がよい？

自宅葬であっても、葬儀社に依頼することをおすすめします。自宅葬であっても近年では親族一同が総出で手伝いに入るケースは稀であり、葬儀社に依頼しない場合には、棺・骨壺などの物品の手配や火葬場の予約、ご遺体の搬送手段の確保、ご遺体を傷ませないためのドライアイスの処置などをすべて自分で行う必要があり、非常に大変であるためです。

費用を抑えつつ自宅葬について葬儀社のサポートを受けたい場合には、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

マンションでも自宅葬はできる？

マンションであるからといって自宅葬ができないわけではありません。

しかし、マンションによっては規約で自宅葬が禁じられている場合もあるため、事前に規約を確認しておくべきでしょう。また、規約では禁止されていなくても、ご遺体の搬入・搬出経路がなく自宅葬が事実上困難な場合もあります。

まとめ

自宅葬の概要や自宅葬のメリット・デメリット、自宅葬の流れなどを解説しました。

自宅葬とは、自宅で行う葬儀です。自宅葬には、故人の住み慣れた自宅から送り出せることや遺族がリラックスしやすいこと、時間の制約なく故人と最期の時間を過ごしやすいことなどのメリットがあります。

一方で、準備や片付けの負担が大きくなりやすいことや近隣住民にご逝去を隠すのが難しいこと、通夜振る舞いが長引きやすいこと、マンションなどではそもそも自宅葬ができない可能性があるなどのデメリットがある点に注意しなければなりません。メリットのみならずデメリットも理解したうえで、自宅葬とするか否かを検討するとよいでしょう。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、小規模な自宅葬にも対応しています。自宅葬をご検討の際には、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。