葬儀の参列者が家族のみなど少人数となることが予想される場合、斎場での葬儀のほかに、自宅葬も有力な選択肢となります。
では、自宅葬を家族のみで行うには、どのような流れで行えばよいのでしょうか?また、自宅葬を家族のみで行うことには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?今回は、家族のみでの自宅葬についてくわしく解説します。
なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、家族のみなど小規模な自宅葬を想定した「自宅葬プラン」を展開しています。家族のみでの自宅葬をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
自宅葬とは?
自宅葬とは、故人のご自宅などで執り行う葬儀です。しかし、「自宅葬」と聞いてイメージするものは、人によって異なるかもしれません。ここでは、従来の自宅葬と、近年の自宅葬の概要について解説します。
従来の自宅葬
従来の自宅葬は、多くの親族や近隣住民、関係者などが故人のご自宅に詰めかけて執り行うことが一般的でした。葬儀の後は会食なども行うため、近隣住民が総出で準備や片付けを行います。
一昔前までの自宅葬といえばこのような形態が主流であったことから、祖父母や曾祖父母の葬儀などでこのような自宅葬への参列経験がある人も少なくないでしょう。
近年の自宅葬
近年の自宅葬は、家族のみが参列するなど非常に小規模なものが主流となっています。参列者はほとんど招かず、数人程度の少人数で故人を見送ります。特に、都心部の自宅葬は、このような小規模なものがほとんどでしょう。
家族葬のアイリスは5名程度の参列者を想定した「自宅葬プラン」を展開しています。自宅葬を家族のみで行いたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
自宅葬を家族のみで行うメリット
自宅葬を家族のみで行うことには、多くのメリットがあります。ここでは、家族だけで自宅葬を行う主なメリットを主なメリットを5つ解説します。
- 故人を住み慣れた自宅から送り出せる
- 遺族がリラックスしやすい
- 接待などが不要であり精神的な負担が少ない
- 時間の制限なく故人との最期の時間を過ごしやすい
- 葬儀費用を抑えやすい
故人を住み慣れた自宅から送り出せる
1つ目は、故人を住み慣れた自宅から送り出せることです。
故人にとって、自宅が長年暮らした思い入れの場所であることは少なくありません。特に、亡くなる前に入院していたり施設に入所したりしていた場合は、「家に帰りたい」と望むことも多いでしょう。
自宅葬とすることで、最期に故人を住み慣れた自宅から送り出すことが可能となります。
遺族がリラックスしやすい
2つ目は、遺族がリラックスしやすいことです。
斎場はいつもと違う環境であることから、緊張してしまう方も少なくありません。家族以外の参列者が多いとなれば、なおさらでしょう。
家族のみの自宅葬の場合には、ご遺族にとっても慣れ親しんだ空間であるため、「日常」の延長として、リラックスして故人との最期の時間を過ごしやすくなります。
接待などが不要であり精神的な負担が少ない
3つ目は、接待などが不要であり、精神的な負担が少ないことです。
一般参列者が参列する葬儀では、ご遺族は挨拶や接待に回らなければなりません。慌ただしくしている間に、あっという間にお別れの時間が来てしまったと感じることも多いでしょう。
なかでも、自宅葬に家族以外が参列する場合にはお茶やお茶請け、通夜振る舞いなどを用意する必要もあり、準備や片付けの負担が非常に大きくなります。参列者の数によっては、近隣住民や親族にサポートを依頼する必要も生じるでしょう。
一方で、家族だけの自宅葬では、参列者の接待は必要ありません。そのため、故人を見送ることに集中でき、ご遺族の精神的な負担が少なくなります。
時間の制限なく故人との最期の時間を過ごしやすい
4つ目は、時間の制約なく故人との最期の時間を過ごせることです。
自宅葬ではない場合、故人を葬儀社の安置施設に安置したうえで通夜や葬儀を執り行うことが多いでしょう。その場合、斎場の都合から、故人との面会には一定の制限がかかります。
一方で、自宅葬の場合は故人を自宅に安置し、そのまま通夜や葬儀・告別式を行うことが一般的です。そのため、時間の制約なく、故人との最期の時間をともに過ごすことが可能となります。
葬儀費用を抑えやすい
5つ目は、葬儀費用を抑えやすいことです。
自宅葬の場合、斎場の利用料は必要ありません。また、家族のみでの自宅葬の場合には祭壇も用意しないことが多いでしょう。そのため、葬儀にかかる費用を大きく削減することが可能になります。
なお、家族葬のアイリスは家族のみの参列を想定したリーズナブルな「自宅葬プラン」を展開しています。家族のみで小さく自宅葬を行いたいとお考えの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
自宅葬を家族のみで行うデメリット・注意点
自宅葬を家族のみで行うことには、デメリットもあります。ここでは、家族のみの自宅葬の主なデメリットと注意点を5つ解説します。
- マンションや賃貸物件では自宅葬が禁じられていることがある
- 集合住宅などでは近隣住民への配慮が必要となる
- 近隣住民にご逝去を隠すことが難しい
- マンションの場合にはご遺体の搬入・搬出ルートを確認しておく必要がある
- 自宅葬では自宅安置が基本であるため、温度・湿度管理に注意する必要がある
マンションや賃貸物件では自宅葬が禁じられていることがある
マンションや賃貸物件である場合、規約や契約書で自宅葬が禁じられていることがあります。そのため、自宅葬をしようとするご自宅がマンションや賃貸物件である場合には、あらかじめ規約や契約書で禁止されていないことを確認しておく必要があるでしょう。
集合住宅などでは近隣住民への配慮が必要となる
集合住宅など隣家との距離が近い場合には、近隣へ読経などの声が響く可能性があります。そのため、必要に応じて事前に挨拶をしておくなどの配慮が必要となるでしょう。
近隣住民にご逝去を隠すことが難しい
葬儀を家族のみで行う場合、葬儀を終えるまでは、参列者以外にはご逝去を伝えないのが原則です。なぜなら、先に訃報を伝えれば葬儀の場に思いがけず多くの参列者が訪れ、対応に追われる可能性があるためです。
特に、従来の大規模な葬儀に慣れている年齢層の方は「知人の訃報を聞いたら葬儀には駆け付けるのが当然だ」と考えていることもあるため、注意すべきでしょう。
しかし、自宅葬の場合には普段とは異なるご自宅の様子から住民が亡くなったことが周辺住民に察知される可能性があります。自宅葬ではご逝去を隠しきることは容易ではないため、思わぬ参列者が訪れた場合の対応も検討しておく必要があるでしょう。
マンションの場合にはご遺体の搬入・搬出ルートを確認しておく必要がある
自宅葬を検討している会場がマンションである場合、ご遺体の搬入・搬出ルートを確認しておく必要があります。マンションに荷物搬入などに使用する大型のエレベーターがない場合には、ご遺体を寝かせた状態のまま運べない可能性があるためです。
また、事前の調整のないまま住民が使うエレベーターでご遺体を搬出入すれば、トラブルに発展するかもしれません。そのため、マンションの場合は事前に管理会社などに連絡をして、ご遺体の搬出入の方法などを確認しておく必要があるでしょう。
自宅葬では自宅安置が基本であるため、温度・湿度管理に注意する必要がある
先ほど解説したように、自宅葬の場合は安置場所もご自宅とするのが基本です。安置とは、ご逝去後病院の霊安室を出てから火葬までの期間、ご遺体を一時的に保管することです。
自宅安置には最期まで故人とともに過ごせるメリットがある反面、ご遺体の損傷を避けるため、温度や湿度の管理に注意しなければなりません。ご遺体の状態を維持するには、直射日光の当たらない場所にご遺体を安置し室温を18度以下に保ったうえで、適宜ドライアイスの処置をする必要があります。
自宅葬を家族のみで行う流れ
自宅葬を家族のみで行いたい場合、どのような流れで進めればよいのでしょうか?ここでは、自宅葬を家族のみで行う一般的な流れを解説します。
- ご逝去・死亡診断書の受け取り
- 葬儀社に連絡
- ご遺体の搬送・安置
- 葬儀プランの打ち合わせ
- (菩提寺がある場合)菩提寺への相談
- 死亡届の提出
- 納棺
- 通夜
- 葬儀・告別式
- 出棺
- 火葬
- お骨上げ
ご逝去・死亡診断書の受け取り
ご逝去が確認されたら、医師から死亡診断書を受け取ります。死亡診断書は死亡届の様式と一体になっており、死亡届とともに提出することになるため、紛失しないよう注意しましょう。
葬儀社に連絡
次に、葬儀社に連絡を入れます。なぜなら、病院の霊安室が使えるのは数時間程度であり、その時間内にご自宅までご遺体を運んでもらう必要があるためです。
葬儀社は病院から紹介されることも多いものの、自宅葬に対応していない葬儀社も少なくありません。ミスマッチを避けるため、自宅葬に対応している葬儀社をご遺族が探して連絡するとスムーズでしょう。
家族葬のアイリスは全国対応で小規模な自宅葬をサポートする「自宅葬プラン」を展開しています。自宅葬に対応した信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。ご連絡後は、すぐに担当者が駆け付けてご遺体の搬送をサポートします。
ご遺体の搬送・安置
葬儀社の担当者が到着したら、寝台車でご遺体をご自宅に搬送し、安置します。安置したら、「ミニ祭壇」とも呼ばれる枕飾りを設置します。
なお、家族葬のアイリスの「自宅葬プラン」の基本料金には枕飾りなど自宅葬に最低限必要となる物品・サービスの料金が含まれているため、不明瞭な追加料金を請求することはありません。追加費用の心配なく故人を見送りたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
葬儀プランの打ち合わせ
続けて、葬儀プランの打ち合わせを行います。打ち合わせでは、自宅葬にかかるトータルでの費用を確認しておきましょう。
(菩提寺がある場合)菩提寺への相談
菩提寺がある場合は、葬儀プランの打ち合わせと並行して菩提寺にも連絡を入れます。通夜や葬儀で読経をしてもらうために、日程調整などが必要となるためです。
死亡届の提出
次に、死亡届を提出します。死亡届の提出期限は原則としてご逝去を知ってから7日以内であるものの、死亡届を出さなければ火葬に必要な「火葬許可証」が発行されません。そのため、早い段階で死亡届を出しておくことをおすすめします。
なお、家族葬のアイリスは「自宅葬プラン」の基本料金に死亡届の提出代行料を含んでいます。そのため、自宅葬の準備で慌ただしい中、ご遺族が直接役所へ出向く必要はありません。
納棺
通夜に先立って、納棺を行います。納棺とは、ご遺体の身なりを整えたうえで棺に納める儀式です。納棺の前に、ご遺体を湯で拭いて清める「湯灌(ゆかん)」をすることもあります。
通夜
定刻となったら、通夜を開始します。僧侶を手配する場合、僧侶が読経やお焼香をして、次いで遺族もお焼香をします。僧侶から法話がなされ、通夜は閉式となります。
なお、一般参列者が参列する場合は通夜の後に「通夜振る舞い」と呼ばれる会食をするものの、家族のみの通夜では形式ばった通夜振る舞いは行わないことが多いでしょう。故人の近くでいつも通りの夕食をとるなどして、故人との最期の夜を過ごします。
葬儀・告別式
通夜の翌日、葬儀・告別式を行います。葬儀・告別式の開始時刻は火葬場の予約時間から「逆算」をして決めるため、午前中の開始となることが多いでしょう。葬儀・告別式では僧侶による読経やお焼香、遺族によるお焼香、法話などがなされます。
出棺
葬儀・告別式を終えたら火葬場へ向けて出棺します。出棺前に、棺に花を手向ける「花入れの儀」などをすることもあります。
斎場での葬儀では出棺時にBGMなどを流すこともあるものの、自宅葬では近隣への配慮から静かな出棺となることが一般的です。
火葬
火葬場に到着したら、ご遺体を荼毘に付します。火葬には1時間から2時間程度を要するため、その間ご遺族は火葬場の待合室などで待機します。
お骨上げ
火葬を終えたら、お骨上げを行います。お骨上げとは、お骨をご遺族が専用の箸で拾い上げて骨壺に納める儀式です。
一般的な葬儀ではお骨上げの後に「精進落とし」と呼ばれる会食をすることがあるものの、家族だけの自宅葬では形式ばった食事会はしないことが多いでしょう。代わりに、故人の好きだった店などでカジュアルな食事をすることはあります。
自宅葬を家族のみで行う場合のよくある質問
最後に、自宅葬を家族のみで行う場合におけるよくある質問とその回答を2つ紹介します。
家族のみの自宅葬でも葬儀社に依頼すべき?
家族のみの自宅葬であっても、葬儀社に依頼して行うことをおすすめします。葬儀社に依頼しない場合はご遺体の搬送手段(病院からご自宅まで・ご自宅から火葬場まで)の確保や棺・骨壺の手配、葬儀社の予約、ドライアイスの手配、枕飾りの用意などをすべてご遺族が行う必要が生じ、負担が少なくないためです。
なお、家族葬のアイリスは、家族のみの自宅葬をリーズナブルな費用でサポートする「自宅葬プラン」を展開しています。費用と負担を抑えつつ、家族のみで自宅葬をしたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
家族のみの自宅葬にかかる費用はどのくらい?
家族のみの自宅葬の目安は、20万円から50万円程度でしょう。ただし、費用は僧侶を手配するか否かや依頼する葬儀社によっても大きく変動し得るため、事前に見積もりをとって確認することをおすすめします。
リーズナブルな費用で自宅葬のサポートを依頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお問い合わせください。
まとめ
自宅葬を家族のみで行う場合のメリット・デメリットや自宅葬を家族のみで行う流れなどを解説しました。
従来の大規模な自宅葬とは異なり、近年の自宅葬は家族のみなどで小さく行うものが主流となっています。特に、都心部ではその傾向が顕著でしょう。
家族のみで自宅葬を行うメリットとしては、故人を最期に自宅から送り出せることや遺族がリラックスして過ごしやすいこと、時間の制約なく故人との最期の時間を過ごせること、葬儀費用を抑えやすいことなどが挙げられます。
一方で、近隣住民にご逝去を隠しづらいことや安置時の温度・湿度管理が必要となることなどに注意しなければなりません。また、マンションなどの場合は搬出入ルートの確認があるほか、自宅葬が禁じられていないことを規約でも確認しておく必要があるでしょう。
家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、家族のみの自宅葬を想定した「自宅葬プラン」を展開しています。家族のみでの自宅葬をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。