家族葬に「親戚を呼ばない」ことは可能?どこまで呼べば良い?連絡の仕方も解説

家族葬に「親戚を呼ばない」ことは可能?どこまで呼べば良い?連絡の仕方も解説

葬儀の小規模化が進んでおり、家族葬が主流となりつつあります。家族葬のメリットとしては、一般的な葬儀と比較して費用を抑えやすいことや、ゆっくりとしたお見送りが実現しやすいことなどが挙げられます。

では、家族葬に親戚を呼ばないことはできるのでしょうか?また、家族葬に親戚を呼ばない場合、訃報を伝える際はどのような点に注意すれば良いのでしょうか?今回は、家族葬に親戚を呼ばないことの可否や家族葬の親戚を呼ばないメリット・デメリット、家族葬に親戚を呼ばない場合の訃報のマナーなどについてくわしく解説します。

なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、親戚を呼ばない小規模な家族葬にも対応しています。家族葬に親戚を呼ばないことをご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日いつでも受付中です。

家族葬とは?

家族葬とは、遺族から招待された一定の人だけが参列できる葬儀のことです。「家族」葬とはいうものの、参列者の範囲が家族に限られるわけではありません。実際に、家族のほか一定範囲の親戚や友人が参列するケースも散見されます。

なお、家族葬に対して、誰でも参列できる従来の葬儀を「一般葬」といいます。一般葬の場合、参列にあたって遺族から招待を受ける必要はなく、参列について遺族の承諾を受ける必要もありません。そのため、当日になるまで正確な参列者の数は分からないことが一般的です。

家族葬のアイリスは家族葬のほか、一般葬プランにも対応しています。ご家族が亡くなり、家族葬としようか一般葬としようかお悩みの際にも、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

家族葬の参列者の範囲の基本

家族葬の参列者の範囲を決める前に、理解しておくべきポイントがあります。ここでは、家族葬の参列者の範囲に関して知っておくべきポイントを3つ解説します。

  • 「家族葬」の参列者の数に明確な決まりはない
  • 葬儀社の「家族葬プラン」には制限がある場合が多い
  • 参列者の数が多いと家族葬の費用が高くなりやすい

「家族葬」の参列者の数に明確な決まりはない

1つ目は、「家族葬」の参列者の数に明確な決まりはありません。

数人程度で執り行う家族葬がある一方で、50人近くが参列する家族葬もあります。参列者が一定の人数を超えたら家族葬でなくなるわけではありません。

葬儀社の「家族葬プラン」には制限がある場合が多い

2つ目は、各葬儀社が展開する「家族葬プラン」には、人数に制限がある場合が多いことです。

「家族葬」の定義一般としては人数の制限はない一方で、各葬儀社が設けている「家族葬プラン」には人数の制限があることが一般的です。家族葬プランの制限人数を超えるとプランが変わって料金が上がる可能性があるため、依頼する葬儀社の家族葬プランの上限人数を確認しておくと良いでしょう。

なお、家族葬のアイリスはさまざまなニーズに対応するため、最大30人程度まで対応できる「家族葬プラン」のほか、最大50日人程度にまで対応できる「親族葬プラン」を設けています。家族葬や親族葬をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

参列者の数が多いと家族葬の費用が高くなりやすい

3つ目は、参列者の数が多ければ、家族葬の費用が高くなりやすいことです。

一般的に、葬儀は人数が多いほど金額が上がることが一般的です。参列者が多いと大きめの斎場が必要となるほか、葬儀社のスタッフも多めに必要となるためです。また、会食をする場合、参列者が多ければ会食の費用も高くなるでしょう。

なお、家族葬では会食が省略されることも少なくありません。特に、コロナ禍以降は会食が省略されるケースが増えています。

家族葬に親戚を呼ばないこともできる?

家族葬には、親戚を呼ばないことも可能です。なぜなら、家族葬の参列者の範囲を最終的に決めるのは喪主であり、喪主の判断次第で親戚を呼ばないこともできるためです。実際に、親戚を呼ばない家族葬や、呼ぶ親戚の範囲を絞った家族葬も少なくありません。

ただし、家族葬に親戚を呼ばないことには、注意点やデメリットも存在します。これらを十分に理解しないまま安易に親戚を呼ばない判断をすると、後悔することにもなりかねません。そのため、メリットのみならずデメリットや注意点も理解したうえで、親戚を家族葬に呼ぶか否かを慎重に検討すべきでしょう。家族葬に親戚を呼ばないデメリットは、後ほど改めて解説します。

家族葬の参列者の範囲の主な決め方

先ほど解説したように、家族葬の参列者は喪主が自由に定めればよいのであり、参列者の範囲の決め方に明確なルールはありません。とはいえ、自由であるといわれても、喪主としては戸惑ってしまうことも多いでしょう。そこでここでは、家族葬の参列者の範囲の決め方の例を解説します。

  • 故人の生前の意向に沿う
  • 「親等」で区切る
  • 同居していた家族と一部の親戚だけにする

故人の生前の意向に沿う

家族葬の参列者を決めるにあたって、故人の生前の意向に沿うことがあります。

たとえば、「同居の家族だけで葬儀をしてほしい。親戚は呼ばないでほしい」や、「家族と、お世話になった甥の〇〇だけは呼んでほしい」「できるだけ多くの親戚を呼んで、賑やかにやってほしい」などです。このように、故人の希望が明確である場合には、その意向をベースとして家族葬の参列者の範囲を検討します。

「親等」で区切る

家族葬の参列者の範囲を決める際、「親等」を基準とすることもあります。親等とは、対象者(ここでは、故人)と他の親族との関係の近さを示す数字です。たとえば、「1親等の親族」だけを呼ぶ場合、参列者に含まれるのは次の人などです。

  • 故人の配偶者
  • 故人の子ども
  • 故人の父母
  • 故人の配偶者の父母
  • 故人の子どもの配偶者

なお、「親族」には血縁関係で結ばれる「血族」と婚姻関係で結ばれる「姻族」が含まれており、故人の子供や父母は故人の「血族」であり、故人の配偶者の父母や故人の子どもの配偶者などは「姻族」に該当します。

また、「2親等の親族」とする場合、1親等の親族のほかに、次の人なども含まれます。

  • 故人の兄弟姉妹
  • 故人の兄弟姉妹の配偶者
  • 故人の孫
  • 故人の孫の配偶者
  • 故人の祖父母
  • 故人の配偶者の兄弟姉妹

2親等以内の親族とすることで、参列者の範囲が一気に広がることとなります。

同居していた家族と一部の親戚だけにする

家族葬の参列者の範囲を決める場合、故人と同居していた家族をベースとして、ほかに親しくしていた一部の親戚を呼ぶこともあります。

たとえば、故人が自身の配偶者と長男、その配偶者、長男の子(故人の孫)と同居していた場合に、これらの人は参列することとして、ほかに故人の長女と二男、近所に住みよく遊びに来ていた甥までを呼ぶ場合などです。

先ほど解説したように、家族葬の参列者の範囲を最終的に決めるのは、喪主です。そのため、これらはあくまでも参考として捉え、故人の想いや自身の想いと向き合って参列者の範囲を決めると良いでしょう。

家族葬に親戚を呼ばないことによるメリット

先ほど解説したように、家族葬に親戚を呼ばないことも可能です。ここでは、家族葬に親戚を呼ばない主なメリットを2つ解説します。

  • 葬儀費用を抑えやすい
  • 遺族が参列者対応に追われづらい

葬儀費用を抑えやすい

1つ目は、葬儀費用を抑えやすいことです。

先ほど解説したように、葬儀費用は参列者が多くなるほど高くなることが一般的です。参列者が多ければ大きめの斎場が必要となるほか、斎場のスタッフも多めに必要となるためです。また、会食費なども嵩みやすくなるでしょう。

家族葬に親戚を呼ばない場合は参列者が少なくなりやすく、葬儀費用を抑えやすくなります。また、親戚を呼ばない場合には会食自体の省略もしやすくなり、これによっても費用を抑えられるでしょう。

遺族が参列者対応に追われづらい

2つ目は、遺族が参列者対応に追われづらくなることです。

葬儀に多くの親戚が参列する場合、遺族が参列者の対応に追われてしまい、ゆっくり故人を見送れなかったと感じるおそれがあるでしょう。家族葬に親戚を呼ばない場合には、気心の知れた人だけが参列するため、参列者対応に追われることなく故人をゆっくり見送りやすくなります。

家族葬に親戚を呼ばないことによるデメリット

家族葬に親戚を呼ばないことには、デメリットも存在します。家族葬に親戚を呼ぶか否かは、呼ばないデメリットも把握したうえで検討すると良いでしょう。ここでは、家族葬に親戚を呼ばない主なデメリットを4つ解説します。

  • 呼ばれなかった親戚から苦言を呈される可能性がある
  • 葬儀前後の連絡の負担が増える場合がある
  • 後日、弔問に対応する必要が生じる
  • 香典収入が少なくなりやすい

呼ばれなかった親戚から苦言を呈される可能性がある

家族葬に親戚を呼ばない場合、呼ばなかった親戚から苦言を呈される可能性があります。その結果、親戚との関係に亀裂が入る可能性が否定できません。

葬儀前後の連絡の負担が増える場合がある

家族葬に親戚を呼ばない場合、葬儀を終えてからご逝去の連絡をすることが一般的です。

しかし、近隣に居住しているなど、葬儀までご逝去を隠すのが難しい場合もあるでしょう。その場合には葬儀の前に訃報を伝え、家族だけで小規模な葬儀を営むことを丁寧に説明する必要があります。

家族だけでの葬儀について理解が得られなければ、葬儀当日に思いがけず参列に訪れ、対応に追われる可能性があるためです。加えて、葬儀を終えてからも、丁寧な報告をすべきでしょう。

また、葬儀を終えてから訃報を伝える場合にも、訃報と併せてすでに家族のみで葬儀を済ませたことを伝え、事情を丁寧に説明する必要があります。家族葬に親戚を呼ばない場合、このような連絡が負担となる可能性があります。

後日、弔問に対応する必要が生じる

家族葬に親戚を呼ばない場合、葬儀を終えてから自宅などに多くの親戚が弔問に訪れ、対応に追われる可能性があります。故人に親戚や関係者が多い場合には連日の対応が必要となり、むしろ遺族の負担が増える結果となりかねません。

そのため、親戚が多い場合には、はじめから葬儀に参列してもらった方がトータルでの負担が少なくなる可能性もあるでしょう。

香典収入が少なくなりやすい

家族葬に親戚を呼ばない場合は参列者が少なくなる傾向にあり、香典収入も少なくなる可能性が高いでしょう。親戚が参列しない家族だけの葬儀では、そもそも香典の授受をしない場合も少なくありません。

その結果、参列者が少ないことで葬儀費用は抑えやすくなるものの、葬儀費用から香典収入を引いた実質的な負担額は親戚が参列する場合とさほど変わらない可能性があります。

家族葬に親戚を呼ばない場合の訃報のマナー

家族葬に親戚を呼ばない場合、親戚に対して訃報はどのように伝えれば良いのでしょうか?ここでは、家族葬に親戚を呼ばない場合の訃報のマナーを解説します。

  • できるだけ葬儀前に訃報が伝わらないようにする
  • 葬儀前に訃報を伝える場合には家族葬とする旨を丁寧に伝える
  • 角の立たない理由を検討する

できるだけ葬儀前に訃報が伝わらないようにする

家族葬に親戚を呼ばない場合、できるだけ葬儀の前には訃報が伝わらないようにすることが基本です。葬儀に呼ぶ予定がないにもかかわらず訃報だけを伝えれば、相手が「自分も葬儀に参列することになるだろう」と考えて、喪服の用意や宿泊の手配、勤務先への休暇申請などの準備を始める可能性があるためです。

また、思いがけず葬儀の場に訪れる可能性も否定できません。混乱を避けるため、家族葬に呼ばない親戚へのご逝去の連絡は、葬儀を終えてからにすると良いでしょう。

葬儀を終えてからの連絡は電話で行うことが多いものの、疎遠となっている相手や電話番号を知らない相手には、手紙を送ることもあります。この場合の手紙の例は、次のとおりです。

==

父 葬儀太郎 儀 かねてより療養中のところ去る〇月〇日永眠いたしました

ここに謹んでご通知申し上げます

葬儀につきましては 故人の遺志により近親者のみで執り行いました

本来ならば早速ご通知申し上げるべき処でございましたが ご通知が遅れたことを心よりお詫び申し上げます

父が生前賜りましたご厚誼に深く感謝申し上げますとともに 略儀ながら書中をもちまして御挨拶とさせていただきます

令和〇年〇月

福岡県福岡市〇〇区1-1-1

喪主 葬儀一郎

==

「かねてより療養中のところ」の部分は、老衰である場合には「天寿を全うし」などとします。また、事故であるなどご逝去の原因を簡潔に伝えづらい場合やご逝去の原因を伝えたくない場合などには、理由の部分を省き「父 葬儀太郎 儀 去る〇月〇日永眠いたしました」などシンプルに記載することも可能です。

また、香典や強化などを辞退したい場合には、「誠に勝手ではございますが香典 供花 供物はご辞退させていただきます」などの一文を入れると良いでしょう。

なお、このような訃報を手紙で送る場合は縦書きとするのが基本であり、句読点は用いないことが一般的です。

葬儀前に訃報を伝える場合には家族葬とする旨を丁寧に伝える

親戚が非常に近くに住んでいる場合や故人との頻繁な交流があった場合には、葬儀を終えるまでご逝去の旨を隠すことが難しい場合もあるでしょう。その場合には、やむを得ず葬儀の前に訃報を伝えることもあります。

葬儀の前に訃報を伝える場合には、家族葬のため参列を遠慮してほしい旨と、その理由を丁寧に伝えます。そのうえで、葬儀を無事に終えてから改めてお礼と報告を行うのが基本です。

とはいえ、やはりその場合には参列を強く希望される可能性があるほか、無理に断れば今後の関係性に影響し得るなど、難しい対応を迫られるでしょう。そのため、葬儀を終えるまでご逝去の旨を隠しきることが難しいほど頻繁な行き来があった親戚には、家族葬に参列してもらうことも選択肢の一つとなります。

角の立たない理由を検討する

家族葬に親戚を呼ばない場合、実際にはさまざまな理由があるかと思います。たとえば、「親戚の対応に煩わされることなく葬儀を終えたい」「遺族が故人の親戚をあまりよく思っていない」などです。

しかし、このような理由をそのまま伝えれば角が立ち、トラブルの原因となりかねません。そのため、できるだけ角の立ちにくい理由を伝え、理解を得ると良いでしょう。たとえば、「故人の生前の意向により」や「感染症予防のため」、「斎場が狭く参列いただけるスペースがない」などです。

家族葬に親戚を呼ばないか否かの判断でお困りの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、家族葬にまつわるさまざまなご相談に対応しています。

家族葬に親戚を呼ばない場合によくある質問

最後に、家族葬に親戚を呼ばない場合におけるよくある質問とその回答を2つ紹介します。

家族葬に親戚の一部だけを呼ぶこともできる?

家族葬は、親戚の一部だけを呼ぶことも可能です。

先ほど解説したように、家族葬の参列者は喪主が決めれば構いません。そのため、「親戚を一切呼ばない」、「親戚まで含めて全員呼ぶ」などやや極端な選択以外にも、付き合いのあった一部の親戚だけに参列してもらったり、「1親等以内」「2親等以内」など親等で区切ったりすることも検討できます。

ただし、たとえば故人の弟だけを呼んで妹は呼ばないなど参列者の範囲が客観的に説明しづらい場合、「なぜあの人は呼ばれて私は呼ばれないのか」などと苦言を呈されて関係が悪化する可能性が否定できません。そのため、参列者の範囲は、相手に説明ができるよう、ある程度明確に定めることをおすすめします。

親戚を誰も呼ばず同居家族だけ家族葬をすることも可能?

親戚を誰も呼ばず、同居していた家族だけで家族葬をすることも可能です。実際に、同居家族のみの数人程度で行う葬儀も少なくありません。

ただし、先ほど解説したように、親戚を一切呼ばない場合は親戚から苦言を呈される可能性があるほか、後日弔問客対応に追われやすいなどの注意点もあります。そのため、親戚を呼ばないことのデメリットや注意点も理解したうえで、参列者の範囲を検討すべきでしょう。

まとめ

家族葬に親戚を呼ばないことの可否や、親戚を呼ばないメリット・デメリット、家族葬に親戚を呼ばない場合の連絡のマナーなどを解説しました。

家族葬の参列者の範囲は原則として喪主が自由に決められるため、親戚を呼ばないことも可能です。家族葬の親戚を呼ばないことには、葬儀費用を抑えやすいことや遺族が参列者対応に追われづらいことなどのメリットがあります。

一方で、家族葬に親戚を呼ばない場合、香典収入が少なくなりやすいことや親戚から苦言を呈される可能性があること、後日弔問客対応に追われやすいことなどに注意しなければなりません。家族葬の親戚を呼ぶか否かは、親戚を呼ばないデメリットも把握したうえで慎重に検討することをおすすめします。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、親戚を呼ばない小規模な家族葬にも対応しています。ご家族が亡くなり、家族葬の参列者の範囲でお悩みの際や、親戚を呼ばない家族葬をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。