【2025】お葬式費用を積み立てる方法は?メリット、デメリット・注意点を解説

【2025】お葬式費用を積み立てる方法は?メリット、デメリット・注意点を解説

お葬式の日程は、事前に予測することは困難です。そうであるにもかかわらず、お葬式には100万円以上のまとまった費用がかかることも少なくありません。そこで、突然の出費に備えるため、お葬式費用の積立てを検討する人も多いでしょう。

では、お葬式費用の積立てには、どのような方法があるのでしょうか?また、お葬式費用の積立てに互助会を活用することには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?今回は、お葬式にかかる費用の目安やお葬式費用の積立て方法、互助会のメリット・デメリットなどについてくわしく解説します。

なお、当サイト「家族葬のアイリス」は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、さまざまな葬儀プランを展開しています。費用を抑えた葬儀の施行をご希望の際や、将来必要となる葬儀費用を把握するために生前の見積もりをご希望の際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

お葬式費用はいくらくらい掛かる?

お葬式の費用の平均は約121万円です。これは、経済産業省が実施している「特定サービス産業動態統計調査」の結果のうち、2024年における調査対象となった葬儀社の総売上610,899百万円 を総取扱件数である502,921件で割って算出したものです。

あくまでも平均値であり、実際にはこれを大幅に上回る葬儀もある一方で、これを大きく下回る葬儀もあるでしょう。ただし、一般的な葬儀費用は「120万円前後」といわれることが多く、その感覚とも大きな乖離はないものと思われます。

お葬式費用を積み立てておく主な理由

お葬式費用の積立ては、どのような理由から行う場合が多いのでしょうか?ここでは、お葬式費用を積み立てておく主な理由を3つ解説します。

  • 族が急な出費で困らないため
  • お葬式費用の負担で遺族が争わないため
  • 理想のお葬式を実現するため

遺族が急な出費で困らないため

1つ目であり、もっとも多い理由は、遺族が急な出費で困らないためです。

お葬式の費用は、一般的に、お葬式の1週間から10日後あたりまでに支払わなければなりません。しかし、お葬式が急であれば、支払い期限までにまとまった資金の用意が難しい場合もあるでしょう。葬儀ローンやカードローンの利用など方法はあるとはいえ、できれば借入れはしたくないと考える人も多いと思います。

事前にお葬式費用を積み立てておくことで、急な出費に備えることができ、遺族にとっても安心です。

お葬式費用の負担で遺族が争わないため

2つ目は、お葬式費用の負担について遺族間で争いを生じさせないためです。

お葬式費用を誰が負担するかについて、法律での明確な決まりはありません。一般的には喪主が支払うことが多いものの、遺族が分担して支払うケースや、喪主とは異なる遺族が支払う場合なども存在します。

臨機応変に対応しやすい点はメリットである一方で、遺族間の関係性が良好でない場合には、これが元で争いに発展する可能性もあるでしょう。事前に葬儀費用を積み立てておくことでそこから費用を拠出することが可能となり、争いを予防しやすくなります。

理想のお葬式を実現するため

3つ目は、理想のお葬式を実現するためです。

先ほど紹介した金額はあくまでも平均額であり、自身の希望する葬儀がどの程度の費用で実現できるかは、実際に見積りをとってみないとわからないでしょう。見積もりをとったところ、想定よりも高額な費用が掛かることが判明した場合には、これに備えて積立てをすることとなります。

家族葬のアイリスは、生前のご相談やお見積りにも対応しています。自身の理想を実現できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでご相談ください。

お葬式費用を積み立てる主な方法

お葬式費用の積立てには、どのような方法があるのでしょうか?ここでは、主な方法を3つ解説します。

  • 互助会に加入する
  • 自分の預金で積み立てる
  • 葬儀保険に加入する

互助会に加入する

1つ目は、互助会に加入する方法です。互助会とは、加入者が毎月など定期的に一定額の掛金をあらかじめ払い込むことで、将来のお葬式などの冠婚葬祭に備えられるシステムです。

保険とは異なり、原則として現金での給付は受けられず、冠婚葬祭サービスの提供という形で給付されます。互助会のメリット・デメリットや注意点については、後ほどくわしく解説します。

自分の預金で積み立てる

2つ目は、自分の預金で積み立てる方法です。自分で「お葬式用」と決めた定期積金にお金を積み立てたり、定期預金に積み立てたりする方法が検討できます。

ただし、預金を引き出すことができるのは原則として預金者本人だけであり、遺族はこれを引き出すことはできません。キャッシュカードがあり暗証番号がわかっていれば事実上引き出せる可能性はあるものの、「遺産を盗んだ」などと疑われて遺族間でのトラブルに発展するおそれがあるほか、たとえ家族であっても他人名義のキャッシュカードの利用は銀行との契約(約款)に違反します。

また、銀行が死亡を知った時点で故人の預金口座は凍結されます。その後正式に遺産分けの話し合い(「遺産分割協議」といいます)がまとまれば預金を引き出すことは可能となるものの、葬儀費用を支払うべき時期までにここまでの手続きを進めることは現実的ではないでしょう。遺産分割協議の成立前に遺族が一定額の預金を引き出せる「預貯金の仮払い制度」はあるものの、この制度の利用にも注意点が少なくありません。

このように、葬儀費用を自分の預金で積み立てた場合には、葬儀費用の支払い時期までに引き出せないリスクがあります。

葬儀保険に加入する

3つ目は、葬儀保険に加入する方法です。葬儀保険とは、葬儀費用の支払いに備えるための保険です。喪主となってくれる人が決まっている場合、その人を受取人として葬儀保険に加入することも検討するとよいでしょう。

葬儀保険の詳細は保険会社によって異なるものの、多くの保険会社が請求書類の到着から5営業日以内に保険金を支払うとしています。また、預金で積み立てる場合とは異なり受取人が単独で請求手続きができるため、請求にあたって他の遺族などと話し合いをまとめる必要もありません。

お葬式費用の積立てで互助会を活用するメリット

先ほど解説したように、お葬式費用を積み立てる方法の1つとして互助会への加入が挙げられます。ここでは、互助会に加入する主なメリットを4つ解説します。

  • お葬式費用の急な出費に備えられる
  • 会員特典や割引サービスがある
  • 家族のサービスを利用できる
  • 掛け捨てではない

お葬式費用の急な出費に備えられる

互助会に加入する最大のメリットは、お葬式費用の急な出費に備えられることです。冒頭で解説したように、お葬式は急に発生することが多いうえ、まとまった費用が必要となります。互助会に加入して事前に費用を積み立てておくことで、遺族の負担を抑えやすくなります。

会員特典や割引サービスがある

会員特典や割引サービスを設けている互助会も少なくありません。具体的な特典や割引サービスの内容は互助会ごとに異なるものの、ホテル宿泊費の割引や遊園地入園料の割引、レストランの割引などを受けられることが多いでしょう。

家族のサービスを利用できる

互助会は必ずしも加入者の葬儀で使わなければならないわけではありません。対象の会館であれば、自身が喪主となる葬儀で使用したり、子どもの結婚式で使用したりすることもできます。

ただし、互助会が利用できるのは、1契約あたり1回のみです。何度も繰り返しサービスが受けられるものではないため、誤解しないようご注意ください。

掛け捨てではない

互助会の掛金は、掛け捨てではありません。そのため、途中で解約する場合には解約返戻金が受け取れます。また、積立ての途中で葬儀が発生した場合であっても、差額分を支払うことで互助会を利用することが可能です。

互助会でお葬式費用を積み立てるデメリット・注意点

互助会に加入してお葬式費用を積み立てることには、デメリットもあります。ここでは、主なデメリットと注意点を6つ解説します。

  • 利用できる葬儀社が限定される
  • 互助会に加入していることを家族に知らせておく必要がある
  • 解約にまつわるトラブルが多い
  • 互助会の積立金だけでは葬儀費用の全額がまかなえないことがある
  • 葬儀費用が割高になる場合がある
  • 互助会の倒産リスクがある

利用できる葬儀社が限定される

互助会に加入したからといって、すべての葬儀社からサービスを受けられるわけではありません。提携葬儀社でなければ利用できず、希望する葬儀社では使えない可能性があります。

互助会に加入していることを家族に知らせておく必要がある

互助会に加入している場合、これを家族に伝えておかなければなりません。互助会に加入していることを家族が把握していなければ、せっかく互助会に加入しても、いざというときに役に立たない可能性があるためです。

解約にまつわるトラブルが多い

先ほど解説したように、互助会への積立ては掛け捨てではなく、解約時には積立金が返還されます。しかし、積立金の全額が戻るとは限らず、一定の手数料が引かれることが一般的です。また、解約を申し入れたにも関わらず、あれこれと理由をつけて解約に応じてもらえない場合もあるようです。

互助会の解約にまつわるトラブルは少なくないため、解約時の条件をあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

互助会の積立金だけでは葬儀費用の全額がまかなえないことがある

互助会に加入したからといって、互助会への積立金だけで葬儀費用の全額が賄えるとは限りません。選択した祭壇のグレードやオプションの内容、参列者の人数などによっては、追加料金がかかる可能性があります。

葬儀費用が割高になる場合がある

互助会に加入することで、葬儀費用が割高になる場合もあります。

加入時の案内では各物品やサービスについて「〇%割引」など、あたかも加入した方が圧倒的に有利であるように記載している場合も多いでしょう。しかし、割引前の金額が適正ではなく、むしろ割引後の金額こそが適正である可能性もあります。

また、互助会を利用して葬儀を施行する場合、原則として決まったプランのなかから選択しなければなりません。そのプランには最低限必要な物品やサービスが除かれており、割高な通過料金を支払わなければ葬儀の施行が困難である場合もあるようです。

このように、その互助会への加入が本当に「お得」であるのかは、他の葬儀社の見積もりなどと比較したうえで慎重に検討すべきでしょう。

互助会の倒産リスクがある

互助会は民間の組織であり、倒産リスクはゼロではありません。互助会が倒産した場合には積立金全額の返還は期待できず、半額程度しか戻ってこない可能性が高いでしょう。そのため、互助会に加入する際は信頼できる互助会を見極める必要があります。

互助会でお葬式費用の積立てをする前に確認すべきポイント

互助会でお葬式費用を積み立てる際は、どのような点を確認すればよいのでしょうか?ここでは、お葬式費用の積立てを始める前に確認しておくべき主な事項を4つ解説します。

  • 希望の葬儀が選択できるか
  • 希望の葬儀を実現するために追加料金は必要か
  • 解約したくなったらどうすればよいか
  • 解約手数料はいくらかかるか

希望の葬儀が選択できるか

1つ目は、希望の葬儀が選択できるか否かです。

先ほど解説したように、互助会はすべての葬儀社で使用できるわけではありません。また、互助会用のプランが設けられており、選択の幅は広くないことが多いでしょう。

そのため、希望する葬儀の形がある場合には、その互助会への加入で希望する葬儀が実現できるか否か確認しておくことをおすすめします。

希望の葬儀を実現するために追加料金は必要か

2つ目は、希望の葬儀を実現するために、追加料金が必要であるか否かです。

繰り返しとなりますが、互助会に加入したからといって、必ずしも互助会への積立金で葬儀費用のすべてが賄えるとは限りません。そのため、互助会への加入を決める前に、希望の葬儀を実現するために追加料金がかかるかどうか確認しておくべきでしょう。

また、追加料金がかかる場合にはどの程度の金額がかかるのか確認したうえで、可能であれば口頭ではなく書面での提示を受けておくことをおすすめします。

解約したくなったらどうすればよいか

3つ目は、解約したい場合の手続きです。

互助会の解約に関するトラブルは、少なくありません。解約しようとした際に解約を阻まれるトラブルを避けるため、解約の可否や解約の方法などを事前に確認しておきましょう。この説明が不明瞭であり納得ができなければ、加入を見送ったほうが安心です。

解約手数料はいくらかかるか

4つ目は、解約手数料の金額や計算方法です。

解約ができる場合であっても、解約した時期によって一定の手数料が差し引かれることが一般的です。加入を決める前に解約時にかかる手数料の額や算定方法を確認しておきましょう。これを把握したうえで、その互助会に加入するか否か冷静に検討することをおすすめします。

お葬式費用の積立て以外に生前に行っておくべき対策

お葬式費用の積立てのほかに生前に行っておくべき対策には、どのようなものがあるのでしょうか?最後に、主な対策を4つ解説します。

  • 葬儀を依頼する葬儀社を検討する
  • 葬儀社から見積もりをとっておく
  • 葬儀プランの希望などを家族に伝えておく
  • お葬式費用の積立てをしている場合にはその旨を伝えておく

葬儀を依頼する葬儀社を検討する

ご逝去後は、非常に慌ただしいなかで葬儀社を決める必要が生じます。病院で亡くなった場合にもご逝去後はいつまでも霊安室に安置することはできず、数時間以内に別の場所へ搬送する必要が生じるためです。自家用車でご遺体を搬送することは現実的ではないため、原則として、寝台車を持っている葬儀社を手配しなければなりません。

急いで葬儀社を決めてしまうと、不誠実な葬儀社を選んでしまうなど、葬儀社選びに失敗するおそれが生じます。そのような事態を避けるため、元気なうちに、信頼できる葬儀をじっくりと選定しておくとよいでしょう。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、生前のご相談やお見積りにも対応しています。お元気なうちから信頼できる葬儀社を見つけておきたいとお考えの際は、当社までお気軽にご相談ください。

葬儀社から見積もりをとっておく

ご逝去後に葬儀社や葬儀プランを決める場合、時間的な制約から、複数の葬儀社から見積もりをとることが難しい場合も多いでしょう。その結果、最初に問い合わせた葬儀社のほかの選択肢が検討しづらくなります。

信頼できる葬儀社をきちんと見極めるため、可能な限り生前に複数の葬儀社から見積もりをとっておくことをおすすめします。その上で、信頼できる葬儀社を見つけておきましょう。信頼できる葬儀社を見つけるためには見積り額の安さだけを見るのではなく、次のポイントなどから判断するのがおすすめです。

  • そのプランでの葬儀の施行に必要な物品やサービスがすべて見積り額に含まれているか(必要な物品などを意図的に見積もりから除外して、表面上の金額だけを安く見せようとしていないか)
  • 「葬儀一式」などの表記ではなく、見積りの内訳が明瞭か
  • 会食費などの見積りが、適正な人数をベースに算定されているか

見積り額が安価であっても、不誠実な葬儀社に依頼してしまうと、葬儀の施行時に次から次へと物品やサービスが追加され、最終的な請求額が高額となるおそれがあるためです。

葬儀プランの希望などを家族に伝えておく

葬儀社や葬儀プランを検討したら、選定した葬儀社やプランについて家族に伝えておきましょう。葬儀社などを選定したことを家族が把握していないと、いざというときに別の葬儀社に依頼される可能性が高くなるためです。

お葬式費用の積立てをしている場合にはその旨を伝えておく

お葬式費用を積み立てているのであれば、その旨も家族に伝えてきましょう。互助会に加入していたことや葬儀保険に加入していたことなどを家族が知らなければ、その積立金を活用できない可能性があるためです。

まとめ

お葬式費用を積み立てる主な方法や、互助会に加入してお葬式費用を積立てるメリット・デメリット、費用の積立てのほかにお葬式に関して行っておくべき対策などを解説しました。

お葬式には多額の費用がかかるうえ、突然発生するものです。急な資金需要に備えるため、葬儀費用の積立てを検討するとよいでしょう。

葬儀費用の積立てには、互助会への加入や葬儀保険への加入などが検討できます。ただし、互助会にはメリットが多い一方でデメリットや注意点も存在するため、加入するか否かは慎重に検討することをおすすめします。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、突然の葬儀であっても24時間365日体制でご連絡をお受けしています。また、リーズナブルな葬儀プランも多く取り扱っており、葬儀費用の積立てなどがなく資金に不安がある場合でも安心です。生前の見積りをご希望の際やご家族のご逝去でお困りの際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。