預かり安置とは?メリット・デメリットをわかりやすく解説

預かり安置とは?メリット・デメリットをわかりやすく解説

ご逝去後、亡くなった病院を出てから通夜や葬儀・告別式までの間、ご遺体をどこかで保管する必要が生じます。これを「安置」といいます。

では、ご遺体の安置にはどのような方法があるのでしょうか?また、安置方法の1つである「預かり安置」にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?今回は、ご遺体の安置方法の選択肢や預かり安置のメリット・デメリット、預かり安置の流れなどについてくわしく解説します。

なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、各葬儀プランの料金に最大3日分の預かり安置の費用を含んでいます。信頼できる葬儀社をお探しの際や預かり安置をご検討の際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。お電話は、24時間365日いつでも受付中です。

ご遺体の安置とは?

はじめに、ご遺体の安置について概要を解説します。

ご遺体の安置が必要な理由

ご遺体の安置が必要となるのは、ご逝去後、すぐにご遺体を火葬できるわけでないためです。火葬や埋葬などのルールは「墓地、埋葬等に関する法律」により定められており、この法律の規定により、ご逝去から原則として24時間は火葬できません。

その一方で、たとえ病院で亡くなった場合であってもご逝去後に病院のベッドを使い続けることはできず、霊安室にご遺体が移されることとなります。そして、この霊安室が使用できる期間も数時間程度に限られており、その時間内には病院を出なければなりません。

そこで、病院の霊安室を出てから通夜までの期間、別の場所でご遺体を安置する必要が生じます。

ご遺体の安置期間

ご遺体の安置期間は、2日から3日程度となることが一般的です。

先ほど解説したように、ご逝去から24時間は原則として火葬ができません。また、火葬場は通常24時間営業ではなく、17時頃には閉まることが一般的です。そのため、仮に12月1日の17時以降に亡くなった場合、12月1日のみならず、12月2日の火葬も困難でしょう。この場合には、最短での火葬日は12月3日となります。

この場合における最短の葬儀スケジュールは、12月2日の夜に通夜を行い、12月3日に葬儀・告別式と通夜を行うものです。この場合の安置期間は、通夜の後、葬儀・告別式までの安置を含むと約2日となります。ただし、火葬場の予約が埋まっていたり遺族や僧侶の都合がつかなかったりするなどの事情から、火葬までの期間が数日延びることもあります。

ご遺体の安置方法の3つの選択肢

ご遺体の安置方法には、主に次の3つの選択肢があります。ここでは、それぞれの概要を解説します。

  • 預かり安置
  • 付き添い安置
  • 自宅安置

なお、家族葬のアイリスは自宅葬プランを除くすべての葬儀プランの基本料金に、最大3日分の安置施設利用料を含んでいます。また、火葬式プランなど一部のプランを除き、基本料金にご遺族の1泊2日分の宿泊料も含んでいます。負担や費用を軽減しつつ最期は故人に付き添いたいとお考えの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にお問い合わせください。

預かり安置

1つ目の選択肢は、預かり安置です。

預かり安置とは、葬儀社などにご遺体の保管を任せる安置方法です。通常、安置施設での安置は、この預かり安置を指すことが多いでしょう。

預かり安置では自由な面会は制限される反面、適切な温度・湿度管理などによりご遺体の状態を保ちやすいなどのメリットがあります。預かり安置のメリット・デメリットについては、後ほど改めて解説します。

付き添い安置

2つ目の選択肢は、付き添い安置です。

付き添い安置とは、葬儀社などにご遺体の保管を任せつつ、遺族も付き添って宿泊などができる安置方法です。付き添い安置では最期まで故人の傍に付き添えていつでも顔が見られる反面、預かり安置と比較して費用が高くなる傾向にあります。また、慣れない場所で長時間を過ごすこととなるため、安置期間が長くなると、遺族の体力面への負担も生じやすいでしょう。

自宅安置

3つ目の選択肢は、自宅安置です。

自宅安置とは、故人の自宅などで安置する方法です。自宅安置では最期のお別れの時間まで心行くまで故人の傍にいられるほか、安置施設の利用料もかかりません。また、付き添い安置とは異なり遺族にとっても慣れ親しんだ空間であるため、リラックスして過ごしやすいでしょう。

その反面、ご遺体の腐敗を避けるための温度・湿度管理などに注意しなければなりません。また、ご逝去を知った近隣住民などが、急遽お別れに訪れる可能性もあります。

預かり安置のメリット

預かり安置のメリットは、どのような点にあるのでしょうか?ここでは、預かり安置の主なメリットを4つ紹介します。

  • ご遺族が自由に外出しやすい
  • ご遺体を衛生的な状態に保ちやすい
  • 近隣住民にご逝去を知られづらい
  • 付き添い安置と比較して費用を抑えやすい

ご遺族が自由に外出しやすい

1つ目は、ご遺族が自由に外出しやすいことです。

ご逝去直後は菩提寺への相談や死亡届の提出、葬儀の準備などで出かける機会も少なくありません。しかし自宅安置の場合、ご遺体だけを残して行くのが気がかりとなり、外出をためらう人も多いようです。

一方で、預かり安置の場合には葬儀社がご遺体を保管するため、必要に応じて遺族が自由に外出できます。

ご遺体を衛生的な状態に保ちやすい

2つ目は、ご遺体を衛生的な状態に保ちやすいことです。

ご遺体の状態を保つには、原則として室温が18度以下になるようエアコンなどで調整しなければなりません。しかし、自宅安置では温度や湿度を適切に管理するのが難しく、ご遺体の腐敗が進んでしまうおそれがあります。また、部屋数の関係からご遺体をリビングなどに安置する場合、同じ空間で過ごす遺族が快適に過ごしづらい可能性もあるでしょう。

一方で、預かり安置の場合には適切な温度・湿度管理がされた空間にご遺体が安置されます。そのため、火葬までの間、ご遺体を衛生的な状態に保ちやすくなります。

近隣住民にご逝去を知られづらい

3つ目は、近隣住民にご逝去を知られづらいことです。

自宅安置とする場合はご遺体を搬入する様子などが目に入る可能性があることから、ご逝去を完全に秘匿するのは困難です。そのため、最期のお別れを願う近隣住民が安置期間中に突然訪れたり、亡くなったとの情報が広まってしまい、葬儀の場に思いがけず多くの人が詰めかけたりする可能性が生じます。特に、近親者だけでの家族葬を予定している場合には、このような事態は避けたいことでしょう。

一方で、預かり安置とする場合は、近隣住民にご逝去を知られづらいといえます。

付き添い安置と比較して費用を抑えやすい

4つ目は、付き添い安置と比較して費用を抑えやすいことです。

付き添い安置とする場合には、遺族分の宿泊スペースを確保してもらう必要が生じます。そのため、預かり安置と比較して、費用が高くなりやすいでしょう。これに対し、預かり安置では費用を抑えやすくなります。

なお、家族葬のアイリスでは、自宅葬プラン以外の各葬儀プランの基本料金に最大3日分の預かり安置の費用を含んでおり、3日以内の安置であれば追加費用はかかりません。また、火葬式プランなどを除くほとんどのプランの基本料金には、ご遺族の1泊2日分の宿泊費用も含まれています。費用や身体面への負担を抑えつつ、最期は故人とともに過ごしたいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

預かり安置のデメリット・注意点

預かり安置には、デメリットも存在します。主なデメリットと注意点を、3つ解説します。

  • 面会に制限があることが多い
  • 面会時に追加料金がかかることがある
  • 枕経などの宗教儀式ができない場合がある

面会に制限があることが多い

預かり安置の場合は、原則として自由な面会はできません。面会できる時間帯や回数などの制限が設けられている場合もあるため、事前に確認しておく必要があるでしょう。

面会時に追加料金がかかることがある

葬儀社によっては、預かり安置の場合の面会に追加費用がかかることがあります。そのため、預かり安置を依頼する前に、面会時の費用負担の有無やその金額などについても確認しておく必要があります。

枕経などの宗教儀式ができない場合がある

安置期間中に僧侶を手配し、故人の枕元でお経をあげてもらうことができます。これを、「枕経(まくらきょう・まくらぎょう)」といいます。しかし、預かり安置では枕経ができない場合もあるため、枕経を希望する際はその可否を事前に確認しておく必要があるでしょう。

預かり安置の流れ

預かり安置とする場合、ご逝去後はどのような流れとなるのでしょうか?ここでは、病院で亡くなった場合を前提に、預かり安置の場合の基本の流れを紹介します。

  • ご逝去・霊安室で安置
  • 近親者への連絡
  • 葬儀社へ連絡
  • お迎え・搬送・安置
  • 葬儀プランの打ち合わせ
  • 菩提寺への連絡
  • 死亡届の提出
  • 納棺

ご逝去・霊安室で安置

病院でご逝去が確認されると、そのまま入院患者用のベッドを使い続けることはできず、病院内の霊安室へと移されます。なお、この霊安室が使えるのは、ご逝去から数時間程度のみであることが一般的です。

近親者への連絡

ご逝去が確認されたら、その場に立ち合っていない近親者に連絡をして訃報を伝えます。葬儀社の選定や安置場所について自分だけでは決めかねる場合、近親者の意見も聞いたうえで検討するとよいでしょう。

葬儀社へ連絡

近親者への連絡と並行して、葬儀社に連絡します。この段階で葬儀社への連絡が必要となるのは、ご遺体を病院内の霊安室から別の安置場所へと移動させる必要があるためです。

自家用車にご遺体を乗せて搬送するのは現実的ではないことから、ご遺体を搬送できる「寝台車」を有する葬儀社に連絡をして、ご遺体を搬送してもらいます。

葬儀社を手配する場合、安置場所の選択肢は事実上「自宅」か「その葬儀社の安置施設」の2択となります。そのため、安置場所を検討したうえで葬儀社を手配するとよいでしょう。

なお、葬儀社は病院から紹介されることも少なくありません。しかし、その葬儀社への依頼は義務ではないため、信頼できる葬儀社を選定しましょう。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、リーズナブルな価格で高品質な葬儀を提供しています。葬儀社の選定でお悩みの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にお電話ください。お電話は24時間365日いつでも受け付けており、ご逝去のご連絡をいただいたらすぐに担当者が駆け付けて安置場所までの搬送をサポートします。

お迎え・搬送・安置

葬儀社の担当者が到着したら、安置場所までご遺体を搬送してもらいます。安置場所に到着したら葬儀社のスタッフとともにご遺体を安置し、枕飾りを設置します。

なお、枕飾りは「ミニ祭壇」とも呼ばれ、安置期間中に渡ってご遺体の枕元に安置するものです。家族葬のアイリスでは各プランの基本料金に枕飾りの費用を含んでいるため、追加料金がかかる心配はいりません。

葬儀プランの打ち合わせ

ご遺体を安置したら、葬儀プランの打ち合わせを行います。打ち合わせでは、葬儀の施行にあたってトータルでかかる費用のほか、費用に含まれていない物品・サービスの有無や追加料金が発生するケースなどについて入念に確認しておきましょう。残念なことに、葬儀費用に関するトラブルは今も少なくないためです。

家族葬のアイリスは各葬儀プランの基本料金にそのプランでの葬儀の施行に最低限必要となる物品・サービスの費用をすべて含んでおり、不明瞭な追加料金を請求することはありません。そのため、安心して大切な方をお見送りいただけます。

菩提寺への連絡

菩提寺がある場合には、菩提寺に連絡をします。菩提寺の僧侶の都合によっては葬儀の日程を変更する必要があるため、最終的な葬儀日程を決める前に菩提寺に連絡して都合を確認しておきましょう。

なお、菩提寺がある場合には、施行する葬儀の内容に一定の制限が入ることが一般的です。特に、通夜や葬儀などの儀式を省略する場合、菩提寺の理解が得られない可能性もあるでしょう。そのため、菩提寺がある場合は菩提寺にも相談をしたうえで葬儀プランを決める必要があります。

死亡届の提出

続けて、死亡届を提出します。死亡届の提出期限は、原則として死亡を知った日から7日以内です。しかし、死亡届を出さなければ火葬に必要となる「火葬許可証」が受け取れないため、期限を待たずに早期に届け出ておきましょう。

なお、死亡届は医師から交付される「死亡診断書」の用紙と一体となっています。死亡診断書の現物は役所に出してしまうこととなるため、提出前にコピーを取っておくとよいでしょう。死亡診断書のコピーは、生命保険金の請求などをする際に故人の死亡を証明する書類として使用できることが多いためです。

なお、家族葬のアイリスでは各葬儀プランの基本料金に、死亡届の提出代行料を含んでいます。そのため、ご遺族が自分で役所に出向く必要はなく、代行にあたって追加料金もかかりません。

納棺

通夜に先立って、納棺をします。納棺とは、ご遺体を棺に納める儀式です。

納棺に際して、故人が大切にしていた品物などを副葬品として棺に納めることも可能です。ただし、爆発の危険性があるものは入れられないなど、副葬品として棺に入れられるものには制限があるため、納めたいものがある場合は事前に葬儀社の担当者に相談しておくとよいでしょう。

なお、納棺に先立って「湯灌(ゆかん)」をすることもあります。湯灌とはご遺体の身体を湯で拭いて清める儀式であり、来世への旅立ちの準備として行われます。ただし、湯灌はオプション(別料金)であることが一般的であるため、湯灌をご希望の際は事前に費用などを確認し、必要性を検討しておくとよいでしょう。

納棺後は、ご遺体は棺ごと通夜会場に搬入され、通夜を行います。その翌日には葬儀・告別式が行われ、火葬場で荼毘に付されます。

預かり安置の費用の目安

預かり安置の費用の目安は1日あたり5,000円から3万円程度です。また、ドライアイスの費用は別途かかります。預かり安置の費用は葬儀社によって大きな違いがあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

なお、家族葬のアイリスは各葬儀プラン(自宅安置を前提とする「自宅葬プラン」を除く)の基本料金に、最大3日分の安置施設利用料が含まれています。そのため、この期間内の安置であれば、安置施設の利用に関して追加料金はかかりません。

また、基本料金内に、2回分のドライアイス費用も含まれています。ご家族が亡くなり、安置方法でお悩みの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。

預かり安置に関するよくある質問

最後に、預かり安置に関するよくある質問に2つ回答します。

預かり安置でもいつでも面会できる?

預かり安置とする場合、原則として自由な面会はできません。

面会の可否や面会時の手続き、面会の時間帯・回数などの制限、面会時の追加費用の要否などは葬儀社によって異なるため、安置方法を決める前に確認しておくことをおすすめします。

ご遺体の安置期間が長くなりやすいケースは?

ご遺体の安置期間が長くなりやすいのは、年末年始など火葬場の休業日に当たる場合です。年末年始は火葬場が休業するうえ、休業明けも混み合う傾向にあります。そのため、安置期間が長くなりやすいでしょう。

また、年末年始ほどではないものの、次の場合にも安置期間が長くなる可能性があります。

  • 故人の近親者が海外などの遠方におり、帰国を待ってから葬儀をする場合
  • お盆やお彼岸など僧侶の多忙な時期であり、僧侶の都合がつかない場合
  • 予想される参列者の職業などに配慮し、週末など特定の曜日に合わせて葬儀をする場合

まとめ

預かり安置の概要やメリット・デメリット、預かり安置の一般的な流れ、預かり安置の費用の目安などを解説しました。

預かり安置とは、葬儀社にご遺体を保管してもらう安置方法です。預かり安置とする場合、適切な温度・湿度管理によりご遺体の状態を保ちやすくなります。また、近隣住民にご逝去を知られづらいことや、ご遺族が外出でき用事を済ませやすいことなどもメリットでしょう。

一方で、自由な面会が難しいことや、安置期間中における枕経などの宗教儀式が難しい場合があることなどに注意しなければなりません。それぞれの安置方法には異なるメリット・デメリットが存在するため、これらを理解したうえで、希望に合った安置方法を選択しましょう。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、多くの葬儀プランの基本料金に最大3日分の安置施設利用料を含んでいます。また、一部の葬儀プランでは、追加料金の負担なくご遺族の1泊2日の付き添いも可能です。

ご家族が亡くなり、安置方法でお悩みの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。