北九州でおこなった親父の葬儀
北九州に住む父が亡くなり、葬儀をすることになりました。
縁起でもない話になりますが、長く入院しており、葬儀は時間の問題でした。
そして父からは、葬儀は北九州で、家族葬で行ってほしいと言われていたのです。
親の世代以上の人の葬儀に参列されたことがある人ならお分かりかと思うのですが、最近では盛大な葬儀を行うということがなくなったように感じます。
かつて私が小さい時、祖父母の世代の葬儀では非常に華やかな感じがしたものですが、最近では不況も手伝ってか、葬儀にお金をかけなくなりました。
さらに特に定年した後の葬儀となるとそもそも参列者がいないのです。
まだ現役であれば仕事関係の人が葬儀に参列するものですが、定年した後は人間関係が希薄になってしまうケースも多く、一般的な葬儀を行うと参列者がおらず、とても寂しい状況になってしまうということがあるように感じています。
私自身も友人のご両親の葬儀に参列した時、あまりの空席の多さに衝撃を受けていました。
そのようなこともあり、父からは家族葬にしてほしいと言われたのです。さらに、お金をかけて葬儀をする必要がないとも言われていました。
今までは出来る限りお金をかけることで成仏できるといった考え方もあったようですが、やはり今はお金をかけずにひっそりと葬儀を行って欲しい、という希望もあるようです。
確かにこの不況考えると、葬儀などに数百万円かける余裕はありません。しかし中にはそれでもお金をかけて盛大な葬儀を行って欲しいという人もいるようですから、本当に人によります。
もともと父から、葬儀は北九州で家族葬、と言われていましたから、父と母も誰を呼ぶかということを話し合いすることができました。
父は兄弟が多く、家族がとても多いのです。
父は3人の妹と2人の弟がいましたが、弟が1人数年前に亡くなった以外は全員まだ元気です。
そして全員福岡県に住んでいますから、やはり家族葬をする以上、兄弟を呼んだ方が良いのかという話をしました。
というのは、家族葬だからといって家族を全員呼ばなければいけないというわけではありません。
家族ではなくても親しければ葬儀の連絡をするべきですし、親しくなければ後日報告するだけで済みます。
私は父の兄弟関係がどの程度のものかというのがわからなかったため、父に確認しておきました。
すると、実は本音をいうと2人の妹にしか葬儀の連絡はしなくて良いと言いたいところだそうですが、やはり後々の人間関係を考え、全員に葬儀の連絡をしてほしいとの事でした。
やはり同じ福岡県に住む者として、後から「自分は報告されていない」などという状態になってしまうと兄弟関係が崩れてしまうのです。
しかし、父は笑いながらもしも違う県に住んでいたら、兄弟には連絡しなくていいと言っていました。
私の母は既になくなっていますし、母方の祖父母もいませんので、私の母側の親戚には後日報告するということにしました。
そして父ととても仲の良い友人の話も聞き、その友人は家族ではないけれど葬儀の連絡をするということで話がまとまりました。
父の葬儀は浄土真宗で行いました。3>
家族葬を希望していたため、父がなくなってからは父が希望していた人にのみ連絡を入れ、病院から紹介をしてもらった家族葬のアイリスの大野城市にある葬儀場にて葬儀を行っていただきました。
私は佐賀県に住んでいるわけではありませんので、違う地域から駆けつけて、喪主として葬儀を行うのはなかなか大変だということを経験しました。
家族葬はいいものだなと感じました。
私自身、家族葬は初めてですが、家族だけが集まるので気を使うこともありません。
多くの参列者が葬儀に来て下さると確かに故人の死を悲しんでくださる人が多いということを実感できますが、やはり気を使いますよね。
大切な家族が亡くなった時に他人に気を使わなければいけないというのはなかなか簡単なことではありません。
また、形式ばった葬儀も良いですが、家族葬ということで家族と父の話で盛り上がり、父の友人からも私の知らない父の姿を聞くことができ、とても温かい気持ちになりました。
特に高齢だったからこそ、慌ただしい葬儀をするより、ゆったりとした家族葬ができて父の為にも良かったと思います。
年配の人が亡くなり、大きな葬儀場で葬儀をしたにもかかわらず参列者が集まらないというのは非常に寂しいことです。
ですからもともとこじんまりとした家族葬は今後もっと広まって行っても良いのではないかと感じました。
もしも家族葬に興味がある人は調べてみると良いと思います。また、後々トラブルにならないように誰に連絡をするかということも決めておくことが大切だと思います。