【2025】葬式費用は互助会で賄える?互助会の仕組み・注意点をわかりやすく解説

葬儀費用を用意するため、互助会に入っている人も少なくありません。
では、互助会とはどのようなものであり、加入にはどのようなメリットがあるのでしょうか?また、互助会に加入さえしていれば、葬儀費用は全額賄えるのでしょうか?
今回は、葬儀費用が互助会ですべて賄えるか否かを解説するとともに、互助会の概要や互助会に加入するメリット・デメリットなどをくわしく解説します。
なお、当サイト「家族葬のアイリス」は互助会に加入していない方にも、全国対応で安価な費用で質の高い葬儀を実現しています。ご家族が亡くなり葬儀費用などに不安がある場合には、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
互助会とは
互助会とは、毎月一定額の掛け金を積み立てることで、葬儀の際にその掛け金を葬儀費用に充当できる制度です。また、葬儀費用について会員割引の適用が受けられるとされるものも少なくありません。
なお、互助会は割賦販売法上の「前払式特定取引業」に該当するため、運営するには経済産業大臣から許可を受ける必要があります。
互助会に入っていれば葬儀費用は全額が賄える?
互助会に加入しているからといって、必ずしも葬儀費用の全額が賄えるとは限りません。互助会はあくまでも積み立てた金額分を葬儀費用に充当できるサービスであり、その金額を超えた場合には超えた分の金額の支払いが必要となります。
互助会に加入する際は、互助会の積立金で葬儀費用が賄えるか否か、希望する葬儀プランと照らし合わせてあらかじめ確認しておく必要があるでしょう。また、基本プランは互助会の積立金で賄えたとしても、実際の葬儀施行にあたってさまざまな費用が加算され、結果的に追加費用が必要となることもあるためご注意ください。
互助会に加入するメリット
互助会に加入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、主なメリットを6つ解説します。
- 葬儀費用をあらかじめ積み立てておける
- 積立期間の途中で死亡しても利用できる
- 物価高騰の影響を受けない
- 加入者特典が受けられることがある
- 生前から葬儀について検討できる
- 別の地域に引っ越しても利用しやすい
なお、ここで紹介するのは互助会加入の一般的なメリットです。具体的な契約内容については、各互助会の約款などをご確認ください。
葬儀費用をあらかじめ積み立てておける
1つ目であり、互助会最大のメリットは、葬儀費用をあらかじめ積み立てておけることです。
葬儀にかかる費用は選択するプランなどによって異なるものの、100万円を超える費用がかかることも少なくありません。葬儀は突然訪れるものであり、これほどの費用を遺族に急遽用意させる必要が生じることに不安を感じる場合も多いでしょう。また、葬儀費用を支払うタイミングでは本人はすでにこの世にいないため、本人の銀行口座から引き出して支払うことも困難です。
あらかじめ互助会に加入しておくことで、急に訪れる葬儀の資金需要に備えることが可能となります。
積立期間の途中で死亡しても利用できる
2つ目は、積立期間の途中で亡くなっても利用できることです。
人が亡くなる時期を正確に予想することは困難であり、積立期間の途中で亡くなってしまう場合もあるでしょう。その場合であっても、掛け金が無駄になるわけではありません。
残りの掛け金を一括で支払うことで、互助会の利用が可能となります。
物価高騰の影響を受けない
3つ目は、物価高騰の影響を受けないことです。
互助会は、役務保証の前払い方式に該当します。そのため、加入から長い年月が経過して物価が上昇しても掛け金は値上がりせず、契約内容は変わりません。
加入者特典が受けられることがある
4つ目は、加入者特典が受けられる場合があることです。互助会によっては、レジャー施設の利用料金が割引されるなど、さまざまな加入者特典が用意されています。
加入者特典は互助会ごとに異なるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
生前から葬儀について検討できる
5つ目は、生前から葬儀について検討するきっかけになることです。
本人が葬儀について検討することなく亡くなった場合、ご逝去直後の短い時間でご遺族が葬儀社や葬儀プランを選定する必要が生じます。ご逝去直後は気が動転しているうえ検討にかけられる時間が短いため、そのような中で葬儀プランを検討することに不安を感じることも少なくないようです。
互助会に加入することで本人があらかじめ葬儀について検討することが可能となるため、葬儀について検討するご遺族の負担を軽減できます。
別の地域に引っ越しても利用しやすい
6つ目は、別の地域に引っ越しても利用しやすいことです。
互助会の多くは、一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)に加入しています。これに加入している場合、一定の条件のもと、互助会間の相互利用が可能となります。
たとえば、福岡県だけで展開をしている葬儀社の互助会に加入していた人が東京都に引っ越すこととなった場合、東京都で展開している他の互助会に引き継げるということです。
そのため、全互協に加入している互助会であれば、他の地域に引っ越しをしても掛け金が無駄となりません。
互助会に加入するデメリット・注意点
互助会に加入することには、デメリットや注意点もあります。互助会に加入する際はこれらも理解したうえで、加入するか否かを検討する必要があるでしょう。ここでは、主なデメリットと注意点をまとめて解説します。
- 中途解約の場合の解約手数料が高い
- 互助会の倒産リスクがある
- 解約を渋られることがある
- 通常よりも葬儀のトータル費用が高くなることがある
- すべての斎場で利用できるわけではない
- 希望する葬儀プランがあるとは限らない
- 追加費用がかかることがある
- 互助会加入を家族に知らせておく必要がある
中途解約の場合の解約手数料が高い
互助会を中途で解約する場合、高額な解約手数料がかかる可能性があります。なかには、それまでに支払った掛け金がほとんど返ってこない場合もあるでしょう。
解約手数料は加入時の契約書に明記されているはずなので、契約書を読み飛ばすのではなく、内容を十分に確認したうえで加入を検討すべきです。
互助会の倒産リスクがある
互助会を展開するには許可が必要であるとはいえ、民間企業である以上は倒産するリスクがあります。加入している互助会が万が一経営破綻した場合、法律の規定により掛け金の50%は戻ってくる一方で、残りの50%は戻ってこない可能性が高いでしょう。
解約を渋られることがある
互助会の解約にまつわるトラブルは、少なくありません。
先ほど解説したように、解約手数料が高額となるトラブルがあるほか、担当者から解約を渋られてトラブルとなる場合もあります。なかには、担当者から「解約はできない」などと虚偽の説明をされる場合もあるようです。
通常よりも葬儀のトータル費用が高くなることがある
葬儀プランには多様な種類がある一方で、互助会の加入で活用できるプランが限られていることも少なくありません。つまり、互助会ではリーズナブルなプランは選択できない可能性があるということです。
また、互助会用のプランでは割引料金が適用されることが多い一方で、そもそも割引前の「通常料金」が高額に設定されており、割引後の価格でさえ割高であるケースも散見されます。その結果、互助会への加入で「お得」になるどころか、結果的に葬儀費用が高くなるおそれがあります。
すべての斎場で利用できるわけではない
互助会に加入しているからといって、すべての斎場を利用できるわけではありません。希望する斎場がある場合には、その互助会への加入で希望の斎場が使えるか否かあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
希望する葬儀プランがあるとは限らない
互助会を活用する場合、希望する葬儀プランを選択できるとは限りません。
先ほど解説したように、比較的リーズナブルなプランは選択できない可能性があります。そのため、その互助会の加入によって希望する葬儀が実現できそうか否か、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
追加費用がかかることがある
互助会に加入していても、葬儀を施行した際には追加費用がかかることがほとんどです。なかには、葬儀の施行において必須となる物品やサービスが基本プランには含まれていない(オプション扱いとなっている)うえ、オプション料が通常よりも高額に設定されている場合もあります。
そのため、互助会の加入を検討するにあたっては葬儀の施行に最低限必要となる物品やサービスがプランから除かれていないか入念に確認するとともに、除かれている物品やサービスを追加した場合にかかる費用についても確認しておくことをおすすめします。
互助会加入を家族に知らせておく必要がある
互助会の加入者が亡くなった際、互助会側から遺族がお知らせを受けることは困難です。せっかく互助会に加入していても、そのことを遺族が知らなければ、互助会を利用することなく葬儀を施行してしまう可能性が高くなります。
そのため、互助会に加入しているのであれば、その旨を必ず家族などに知らせておきましょう。
葬儀費用に関して互助会とのトラブルを避けるポイント
葬儀費用に関して互助会との間でトラブルを避けるためには、どのような対策をとれば良いのでしょうか?ここでは、互助会に関するトラブルを避ける主なポイントを解説します。
- デメリットを理解しておく
- 家族と十分に相談する
- 解約時に戻ってくる費用をあらかじめ書面で確認する
- 希望する葬儀プランを検討しておく
デメリットを理解しておく
1つ目は、デメリットを正しく理解したうえで加入するか否かを検討することです。
ここまで解説したように、互助会の加入にはメリットもある一方で、デメリットも少なくありません。メリットだけに目を向けるのではなくデメリットや注意点も理解しておくことで、互助会に加入するかどうかを的確に判断しやすくなります。
家族と十分に相談する
2つ目は、家族と十分に相談することです。
互助会に加入するか否かは一人で結論を出すのではなく、家族と相談したうえで決めることをおすすめします。そもそも自身が互助会に加入したとしても、実際に互助会を使って葬儀を施行するのは自身以外の家族や親族です。家族と相談することで、その互助会に加入するか否かを客観的に判断しやすくなるでしょう。
また、自身としては自身の葬儀で喪主となってくれそうな人(仮に、長男)が葬儀費用を一括で支払うことが難しいだろうと考えていても、長男に相談した結果、その程度の費用であれば長男の蓄えで難なく支払えることが分かるかもしれません。
なお、なかには互助会の加入を検討するにあたって家族と相談してから決めると告げたにもかかわらず、担当者に契約を急かされ当日の加入を強くすすめられる場合もあるでしょう。そのような不誠実な互助会に加入してしまうと、解約時や利用時にトラブルとなることが目に見えているため、加入を避けることをおすすめします。
解約時に戻ってくる費用をあらかじめ書面で確認する
3つ目は、解約時に戻ってくる費用をあらかじめ書面で確認しておくことです。
先ほど解説したように、互助会の解約にまつわるトラブルは少なくありません。「使わなければ解約すればよい」と考えて軽い気持ちで加入をすると、解約時に多額の手数料が差し引かれ、戻ってくる金額が微々たるものとなるおそれもあります。
そのため、互助会の加入を検討するにあたっては、解約時に戻ってくる金額や計算方法をあらかじめ書面で確認しておくことをおすすめします。
希望する葬儀プランを検討しておく
4つ目は、希望する葬儀プランを検討しておくことです。
互助会に加入していても、葬儀費用が想定よりも高くなり追加料金がかかることは少なくありません。そのため、互助会に加入するにあたっては、家族とともにあらかじめ希望する葬儀プランを検討したうえで、希望する葬儀をするにあたって追加費用はどの程度発生するのか確認しておくことをおすすめします。
あらかじめ検討すべき主な内容は、次のとおりです。
- 葬儀の形態(通夜と葬儀を行う2日葬なのか、通夜を省いて葬儀だけを行う1日葬なのか)
- 家族葬(事前に声をかけた一定の人に参列者を限定した小規模な葬儀なのか、一般参列者が参列できる一般葬なのか)
- 想定される参列者の数
- 希望する祭壇や棺のグレード
- 会食をするか否か
これらをあらかじめ検討したうえで、その互助会に加入することで費用を賄えるか否かや、想定される追加料金の目安額などを確認したうえで、加入するか否かを検討するとよいでしょう。
葬儀費用に不安がある場合に検討したい互助会以外の方法
葬儀費用に不安がある場合の対処方法は、互助会に加入することだけではありません。最後に、葬儀費用に不安がある場合における互助会以外の対処方法について解説します。
- 葬儀プランをあらかじめ検討しておく
- 事前に見積もりをとる
- 不要なオプションを付けない
- 信頼できる葬儀社に依頼する
なお、これらは互助会に加入していない家族が亡くなった場合において、ご遺族がとることもできる対処方法です。
葬儀プランをあらかじめ検討しておく
従来の一般的な葬儀は、1日目の夕刻に通夜を行い、2日目に葬儀・告別式と火葬をする「2日葬」です。葬儀費用を抑えたい場合、火葬だけをする「直葬」を検討する人が多いものの、これはやや極端な選択肢でしょう。直葬では十分にお別れの時間が取れず後悔する可能性もあるほか、親族などから反対されることも少なくありません。
「2日葬」と「直葬」の間に、儀式としての通夜を行わず葬儀・告別式と火葬だけを行う「1日葬」などの選択肢もあります。
打ち合わせの場で流されてしまわないよう、葬儀プランの概要を知ってある程度検討したうえで、打ち合わせを進めることをおすすめします。
事前に見積もりをとる
ご逝去直後は非常に慌ただしくなり、葬儀社の選定や葬儀プランの検討に十分な時間がとれないことも多いでしょう。しかし、慌てて葬儀社や葬儀プランを決めれば、希望した葬儀が実現できなかったり想定よりも高額な費用がかかったりして後悔するおそれもあります。
そのため、ご家族の寿命がもうさほど長くないかもしれないと感じた際に、あらかじめ見積もりをとることも検討するとよいでしょう。ご生前から見積もりをとっておくことで信頼できる葬儀社を慎重に選定しやすくなるほか、葬儀プランについて時間をかけて検討することも可能となります。
家族葬のアイリスではご逝去後のご連絡もお受けしているほか、ご生前からのご相談にも対応しています。事前にお見積りをとる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
不要なオプションを付けない
葬儀費用は、オプションをつければつけるだけ高額になります。また、棺や祭壇をグレードアップすれば、その分だけ費用もかさみます。
そのため、オプションの追加やグレードアップが本当に必要であるか否か慎重に検討して不要なオプションやグレードアップを省くことで、葬儀費用を抑えやすくなります。
信頼できる葬儀社に依頼する
互助会に加入していない場合に葬儀費用の不安を低減する最良の方法は、信頼できる葬儀社に依頼することです。不誠実な葬儀社に依頼してしまえば、不要なオプションやグレードアップを無理にすすめられるかもしれません。
また、当初の提示額は低額である一方で、その金額には棺や寝台車の利用料など葬儀の施行に最低限必要な物品やサービスが含まれておらずこれらの料金が加算された結果、最終的な請求額が高額となるケースもあるようです。
信頼できる葬儀社に葬儀を依頼することでこのようなトラブルを予防でき、安心して葬儀を営むことが可能となります。
家族葬のアイリスは各葬儀プランの料金に、そのプランでの葬儀施行に最低限必要となる物品やサービスをすべて含んでおり、不明瞭な追加料金を請求することはありません。信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
まとめ
葬儀費用の全額が互助会で賄えるか否かのほか、互助会に加入するメリット・デメリット、葬儀費用の不安を軽減する対策などを解説しました。
互助会に加入したからといって、葬儀費用の全額が賄えるとは限りません。互助会への加入には生前から一定の葬儀費用を積み立てられるなどのメリットがある一方で、結果的にトータルの葬儀費用が高くなる可能性があることや解約にあたって高額な手数料がかかる可能性があることなど、デメリットや注意点も多くあります。
互助会の加入は、メリットのみならず、デメリットや注意点も十分に理解したうえで検討するべきでしょう。互助会に加入することのほか、生前から見積もりをとったり信頼できる葬儀社に依頼したりすることで、葬儀費用に対する不安を軽減できます。
家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、ご逝去後はもちろんのこと、生前の見積もりにも対応しています。葬儀費用の不安を抱えることなく葬儀を施行したいとお考えの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。
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