火葬式に「お坊さん」は呼ぶ必要がある?費用の目安と呼ばないデメリットを解説
葬儀の多様化が進んでおり、葬儀にかけられる費用や時間などの都合から、火葬式を選ぶケースも少なくありません。葬儀を火葬式にすることを決めた場合、次に検討すべきなのは、火葬式にお坊さんを呼ぶか否かです。
では、火葬式にお坊さんは必要なのでしょうか?また、火葬式にお坊さんを呼ぶことと呼ばないことには、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?今回は、火葬式にお坊さんは必須であるか否かのほか、火葬式にお坊さんを呼ぶメリット・デメリット、火葬式にお坊さんを呼ぶ場合の費用の目安などについてくわしく解説します。
なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、火葬式にも対応しています。ご家族が亡くなり、火葬式の施行をご検討の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にお電話ください。お電話は、24時間365日いつでも受付中です。
火葬式とは?
火葬式とは、通夜や葬儀・告別式などの儀式を行わず、火葬のみを行う葬儀形態です。同じ葬儀形態を指して、「直葬」と呼ぶこともあります。
火葬式の最大のメリットは、葬儀費用を抑えやすいことにあります。また、所要時間が短い点もメリットです。そのため、葬儀費用をできるだけ抑えたい場合や、遺族の中に持病などの都合から長時間の葬儀に耐えることが難しい人がいる場合などに選ばれることが多いでしょう。
その反面、親族から反対される可能性があることや、菩提寺に無断で火葬式を決行した場合に菩提寺とトラブルになるおそれがあることなどに注意しなければなりません。また、火葬式では、火葬場に到着したらゆっくりとお別れをする間もなく荼毘に付されることが多いため、「あっという間に火葬されてしまった」と感じて後悔する場合もあるでしょう。
家族葬のアイリスは、火葬式を含むさまざまな葬儀形態に対応しています。ご家族が亡くなりお葬式の形の選定でお悩みの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。ご予算やご希望の内容に応じて、最適な葬儀プランを提案します。
火葬式にお坊さんは必要?
火葬式にお坊さんを呼ぶことは、必須ではありません。火葬式にはお坊さんを呼ばないことが多いものの、中にはお坊さんを手配して読経やお焼香をしてもらうこともあります。
ただし、後ほど解説するように、お坊さんを呼ばないことにはデメリットもあります。火葬式にお坊さんを呼ぶか否かは、デメリットも理解したうえで慎重に検討するとよいでしょう。
火葬式でお坊さんを呼ぶ場所は?
火葬式の場合には葬儀・告別式を行わないことから、一般的な葬儀のように葬儀・告別式の場で読経してもらうことはできません。火葬式でお坊さんを呼ぶ場合、お坊さんを呼ぶ場所には主に2つのパターンがあります。ここでは、それぞれ概要を解説します。
- 安置場所
- 火葬場
なお、これらは必ずしもいずれか1つだけを選ぶものではなく、両方の場所にお坊さんに来てもらうことも少なくありません。お坊さんを呼ぶ場所については、菩提寺などに相談をしたうえで検討するとよいでしょう。
安置場所
火葬式の場合、ご遺体の安置場所にお坊さんに来てもらうことがあります。安置場所とは、病院の霊安室を出てから火葬ができるまでの期間、ご遺体を一時的に保管する場所であり、ご自宅とする場合のほか、葬儀社の安置施設とする場合もあります。
なお、ご自宅の場合には問題がない一方で、葬儀社による安置のパターンには、遺族がご遺体に付き添える「付き添い安置」と、遺族が付き添えない「預かり安置」があることに注意しなければなりません。一般的に、付き添い安置は預かり安置と比較して安置施設の利用料が高くなる傾向にあります。
付き添い安置の場合には遺族がご遺体の傍にいるため、お坊さんを呼んで読経してもらうことに支障はないでしょう。
一方で、預かり安置の場合には、原則として安置期間中は遺族もご遺体への自由な面会ができません。そのため、安置場所にお坊さんを呼ぶことが難しい場合もあります。
預かり安置の場合に安置場所での読経が可能であるか否かは施設によって異なるため、事前に葬儀社に相談しておくとよいでしょう。また、安置場所にお坊さんを呼びたい場合には、お坊さんを呼べるか否かの観点から、安置方法を慎重に検討することをおすすめします。
火葬場
火葬式の場合、火葬炉の前でお坊さんに読経してもらうことがあります。これを、「炉前読経」といいます。
ただし、炉前読経は葬儀・告別式などでの読経のように数十分に及ぶものではなく、5分から10分程度の短時間となることが一般的です。
炉前読経は火葬場によって異なる時間の制約があることもあるため、火葬場での読経をご希望の際は、事前に葬儀社の担当者にも確認しておくとよいでしょう。
火葬式にお坊さんを呼ばないメリット
火葬式にお坊さんを呼ばない唯一にして最大のメリットは、費用を削減できることにあります。火葬式はそもそも費用を抑える目的から選択することが多いため、お坊さんを呼ばず、費用を抑えたいと考えることも多いでしょう。
火葬式にお坊さんを呼ばないデメリット・注意点
火葬式にお坊さんを呼ばないことには、デメリットや注意点もあります。ここでは、火葬式にお坊さんを呼ばない主なデメリットと注意点を3つ解説します。
- 納骨をしたい寺院から、納骨を断れられる可能性がある
- 十分な供養ができなかったと感じ、後悔するおそれがある
- 故人のご逝去を受け入れづらく、悲しみが長引くおそれがある
知らずに後悔する事態を避けるため、デメリットも理解したうえでお坊さんを呼ぶか否かを検討するとよいでしょう。
納骨をしたい寺院から、納骨を断れられる可能性がある
1つ目は、納骨をしたい寺院から、納骨を断られる可能性があることです。
寺院は、読経戒名の授与などを納骨の条件としていることが珍しくありません。そのため、菩提寺がある場合や納骨を希望するお墓があるにも関わらず火葬式にお坊さんを呼ばなければ、納骨を断られてトラブルに発展するおそれがあります。
そのため、菩提寺がある場合や納骨したいお墓がある場合はお坊さんを呼ぶことなく無断で火葬式を決行することは避け、必ず事前に相談しておくことをおすすめします。なお、寺院によってはそもそも葬儀・告別式を執り行わないこと自体に否定的である場合もあるため、特に菩提寺がある場合は事前の相談を徹底すべきでしょう。
十分な供養ができなかったと感じ、後悔するおそれがある
2つ目は、十分な供養ができなかったと感じ、後悔するおそれがあることです。
火葬式でお坊さんも呼ばない場合、火葬場に到着後慌ただしくしている中であっという間に火葬されてしまったと感じる可能性があります。敬虔な仏教徒ではなかったとしても、葬儀の場での読経がないことに何となく「おさまりの悪さ」と感じる人は多いため、本当にお坊さんを呼ばなくてよいか否か慎重に検討することをおすすめします。
故人のご逝去を受け入れづらく、悲しみが長引くおそれがある
3つ目は、故人のご逝去を受け入れづらくなり、悲しみが長引くおそれがあることです。
お坊さんによる読経は故人のためである反面、遺族のための側面も小さくありません。お坊さんに読経してもらうことで気持ちが落ち着き、故人の死を少しずつ受け入れる心の準備がしやすくなります。
この点も意識したうえで、本当に火葬式でお坊さんを呼ばなくてよいのか慎重に検討すべきでしょう。
火葬式にお坊さんを呼ぶ場合の費用の目安
火葬式にお坊さんを呼ぶ場合に掛かる費用は地域などによって異なるため、一律にお伝えできるものではありません。また、いずれも明確な対価性のあるものではなく、お礼としてお渡しするものであるため、本来は明確な金額の決まりなどはないものです。
とはいえ、ある程度の目安がなければお坊さんを呼ぶか否かの判断も困難でしょう。ここでは、費用の目安を紹介します。
- 読経料
- 戒名料
- お車代
実際に火葬式にお坊さんを呼ぼうとする際は、お坊さんを手配したことのある親族や菩提寺などに具体的な金額の目安をご確認ください。
読経料
読経料とは、火葬式で読経をしてもらうことへのお礼としてお坊さんにお包する金銭です。火葬式の読経料は、1万円から10万円程度が目安となります。
なお、火葬式であっても読経料や戒名料などのお布施はお財布から出してそのまま支払うのではなく、「御布施」などと記載した不祝儀袋にお金を入れ、これをお渡しするのがマナーです。不祝儀袋はそのまま鞄などに入れるのではなく袱紗(ふくさ)に包んでおき、袱紗や「切手盆」と呼ばれる小さなお盆に乗せてお渡しするとより丁寧です。
戒名料
戒名とは、仏弟子(ぶつでし)になった証として授かる名前です。戒名は出家などによって生前に授かることもできるものの、出家などをしていない多くの人は、亡くなった際に授かることが一般的です。
戒名への考え方は宗派によって多少異なるものの、「故人のあの世でのお名前」にあたるものであるため、仏教では戒名がなければお墓に入れないことが少なくありません。
戒名料は授かる戒名の位によって大きく異なり、一般的な戒名である「信士」や「信女」であれば10万円前後が目安となります。一方で、特に位の高い「院居士」や「院大姉」などでは100万円以上が必要となることが多いでしょう。
お車代
お車代とは、出向いてもらったお坊さんの交通費です。とはいえ、お礼としての側面が強いものであるため、寺院から読経場所への距離から正確に算定した交通費をお渡しすることは一般的ではなく、5,000円または1万円程度をお包みすることが一般的です。
お布施の額や渡し方やお坊さんにお布施を渡すタイミングなどがわからない場合には、葬儀社の担当者に相談するとよいでしょう。火葬式にお坊さんを呼ぶかどうかなども相談できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご連絡ください。
火葬式のお坊さんに関するよくある質問
最後に、火葬式のお坊さんに関するよくある質問に2つ回答します。
火葬式でのお坊さんの読経時間はどのくらい?
火葬式でお坊さんを呼ぶ場合、炉前での読経時間は5分から10分程度となることが多いでしょう。これは、火葬場は混み合う傾向にあり、1組1組に十分な時間を割けない場合が多いためです。
火葬場にお坊さんを呼ぶ場合でも、通常の葬儀・告別式のような長時間の読経をしてもらうことは難しいため、誤解のないよう注意しておきましょう。
また、お別れにかけられる時間は火葬場によって異なる可能性もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
火葬式では戒名は必要?
火葬式でお坊さんから戒名を授かることは、必須ではありません。しかし、菩提寺などに納骨をする際には戒名が必須とされることが多いため、事前に菩提寺に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
火葬式にお坊さんを呼ぶことが必須であるか否かのほか、火葬式にお坊さんを呼ぶメリット・デメリット、お坊さんを呼ぶ場合の費用の目安などを解説しました。
火葬式とは、通夜や葬儀・告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀形態です。もっとも費用を抑えられる葬儀形態であるほか葬儀への所要時間も少ないため、葬儀にかける費用をできるだけ抑えたい場合や、遺族などの体調面などの事情から葬儀に長時間を要することが難しい場合などに選択されることが多いでしょう。
火葬式にお坊さんを呼ぶことは、必須ではありません。火葬式にお坊さんを呼べばお布施が必要なくなるため、お葬式にかける費用が少なくて済みます。
その反面、菩提寺があるにもかかわらずお坊さんを呼ばなければトラブルに発展しかねないことや、「十分な供養ができなかった」と感じて後悔する可能性があることなどに注意しなければなりません。火葬式にお坊さんを呼ぶか否かは、お坊さんを呼ばないことのデメリットも理解したうえで、葬儀社の担当者や親族などにも相談して慎重に検討するとよいでしょう。
家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、リーズナブルな「火葬式プラン」も展開しています。火葬式についてサポートを受ける葬儀社や、お坊さんを呼ぶか否かなどについても相談できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にお問い合わせください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。
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