自宅葬は大変?メリットと負担軽減のポイントをわかりやすく解説
「故人を慣れ親しんだ自宅から送り出してあげたい」「アットホームなお見送りを実現したい」などの想いから、自宅葬を検討するケースが増えています。しかし、「自宅葬は大変」という声も多いことから、二の足を踏むこともあるでしょう。
では、自宅葬が大変であると言われる理由は、どのような点にあるのでしょうか?また、自宅葬の負担を軽減するには、どのような工夫が検討できるでしょうか?今回は、自宅葬が大変であると言われる理由や自宅葬の負担を軽減する工夫、自宅葬が向いているケースなどについてくわしく解説します。
なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、自宅葬プランも展開しています。自宅葬の負担を軽減したいとお考えの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は、24時間365日いつでも受付中です。
自宅葬とは?
自宅葬とは、故人の自宅で行う葬儀です。
ひと昔前までは自宅葬が主流であったことから、祖父や祖母、曾祖父、曾祖母の葬儀などが自宅葬であったという人も少なくないでしょう。当時の自宅葬では多くの人が参列に訪れ、遺族や親族、近隣に住む女性陣が総出で準備や台所仕事をするなど、一大イベントのようでもありました。
一方で、近年ではこのような従来型の自宅葬は稀であり、自宅葬は「家族だけの小規模な葬儀」であることがほとんどです。誤解による行き違いを避けるため、自宅葬を検討する際はあらかじめ「自分の想定する自宅葬」をイメージしたうえで、そのイメージを近親者や葬儀社の担当者と共有したうえで必要な準備を進めるとよいでしょう。
自宅葬が「大変」である言われる理由
自宅葬は、しばしば「大変」と言われます。では、自宅葬が「大変」と言われるのはなぜなのでしょうか?ここでは、自宅葬が「大変」であるといわれる主な理由を9つ解説します。
- 自宅の掃除に手間がかかるから
- 参列者を招く準備が必要だから
- 駐車場・交通手段の確保が必要だから
- 近隣住民への配慮が必要だから
- 近隣住民が急に訪れる可能性があるから
- 「終わり」の時間が曖昧なため、長丁場になる可能性があるから
- 後片付けが必要だから
- (マンション・賃貸物件の場合)規約の確認が必要だから
- (マンションの場合)搬送手段を確保する必要があるから
自宅の掃除に手間がかかるから
1つ目の理由は、自宅の掃除に手間がかかることです。
自宅葬では自宅で葬儀を行うため、参列者や僧侶を招く準備として、自宅をある程度掃除する必要が生じます。なお、葬儀に使用するスペースのみならず、トイレや廊下なども参列者などの目に触れる可能性があります。
参列者を招く準備が必要だから
2つ目の理由は、参列者を招く準備が必要であるためです。
自宅葬では、参列者を招くため、座布団を敷いたりお茶・お茶菓子を用意したりするなどの対応が必要となります。また、通夜の後の会食(「通夜振る舞い」と言います)や火葬の後の会食(「精進落とし」といいます)を自宅で行う場合には、料理を作ったりオードブルやお弁当、飲み物を手配したりするなどの準備も必要となるでしょう。
駐車場・交通手段の確保が必要だから
3つ目の理由は、駐車場や交通手段の確保が必要となることです。
自宅葬の場合、参列者の数によっては自宅の駐車場だけでは駐車スペースが足りなくなる可能性があります。そのため、予想される参列者の数に応じて、駐車場を一時的に借りるなどの対応が必要となります。
また、参列者の多くが電車などの公共交通機関で訪れる場合、最寄駅から葬儀会場となる自宅までの交通手段も検討する必要があるでしょう。
近隣住民への配慮が必要だから
4つ目の理由は、近隣住民への配慮が必要となることです。
自宅葬では、読経の声や参列者の歓談の声が近隣に響く可能性があります。また、日頃は交通量の少ない道に多くの参列者が訪れれば、一時的に渋滞を引き起こすかもしれません。
そのため、状況に応じて近隣住民に事前に挨拶や説明をするなどの対応が必要となります。
近隣住民が急に訪れる可能性があるから
5つ目の理由は、近隣住民が急に訪れる可能性があることです。
自宅葬の場合、近隣住民にご逝去を隠しきることは容易ではありません。棺や参列者の出入りが目につきやすいほか、事前の挨拶の際にご逝去を伝えざるを得ない場合も多いためです。
そのため、喪主としては「家族だけでアットホームな家族葬をしたい」と考えていても、近隣住民が葬儀の場などに訪れて対応に追われる可能性があります。
「終わり」の時間が曖昧なため、長丁場になる可能性があるから
6つ目の理由は、通夜振る舞いなどが長丁場になる可能性があることです。
自宅葬は葬儀会場が自宅であることから、時間の制約がありません。これはメリットである一方で、通夜振る舞いなどが長丁場になり喪主が疲弊するリスクもあります。
そのため、自宅で通夜振る舞いなどもする場合には、喪主がお開きの時間を定め、ある程度の時間になったら声を掛けるなどの対応が必要となるでしょう。
後片付けが必要だから
7つ目の理由は、後片付けが必要となることです。
自宅葬では、喪主などの遺族が後片付けをしなければなりません。特に、通夜振る舞いなどの会食を自宅で行う場合には、後片付けが大変なものとなりやすいでしょう。
(マンション・賃貸物件の場合)規約の確認が必要だから
8つ目の理由は、マンションや賃貸物件の場合、規約や契約書の確認が必要となることです。
マンションや賃貸物件である場合、規約や契約書によって自宅での葬儀が禁止されている場合があります。そのため、自宅葬をしようとする場所がマンションや賃貸物件である場合、規約や契約書で禁止されていないことを事前に確認しなければなりません。
(マンションの場合)搬送手段を確保する必要があるから
9つ目の理由は、マンションの場合、ご遺体の搬入・搬出手段を確保する必要があることです。
マンションの場合、ご遺体を納めた棺がそのままではエレベーターに乗らない可能性があります。また、荷物搬入用のエレベーターがない場合、住民が乗るエレベーターにご遺体を乗せることについて事前の調整が必要となる場合もあるでしょう。
そのため、マンションの場合には、ご遺体の搬送手段について事前の確認が必須となります。
自宅葬のメリット
自宅葬が大変と言われる理由を解説したものの、自宅葬にはメリットも少なくありません。ここでは、自宅葬の主なメリットを4つ解説します。
- 住み慣れた自宅から故人を送り出せる
- リラックスした雰囲気でお見送りができる
- 時間に追われずお見送りができる
- 葬儀費用を抑えやすい
住み慣れた自宅から故人を送り出せる
自宅葬では、住み慣れた自宅から故人を送り出せます。特に、故人が長らく入院していた場合や施設に入所していた場合には、「せめて最期くらいは自宅から送り出したい」と考えることも多く、この点が大きなメリットとなるでしょう。
リラックスした雰囲気でお見送りができる
自宅は、遺族にとっても慣れ親しんだ場所であることが多いでしょう。そのため、自宅葬とすることで、日常の延長のようなリラックスした雰囲気でのお見送りが実現しやすくなります。
時間に追われずお見送りができる
斎場などでの葬儀では、会場の都合から時間に制約が入ることが多いでしょう。自宅葬では、時間に追われることなく故人との最期の時間をゆっくりと過ごすことが可能となります。
葬儀費用を抑えやすい
自宅葬の場合には斎場を借りる必要がないほか、葬儀社のスタッフの人数も少なくて済むことが一般的です。そのため、斎場での葬儀と比較して、葬儀費用を抑えやすくなります。
自宅葬の負担を軽減する工夫
先ほど解説したように、自宅葬には大変な部分も多いものの、工夫次第で負担の軽減も可能です。ここでは、自宅葬の負担を軽減する方法を4つ解説します。
- 参列者の人数を抑える
- 儀式としての通夜を省略する
- 会食は別会場で行う
- 葬儀社にサポートを依頼する
参列者の人数を抑える
1つ目の理由は、参列者の人数を抑えることです。
参列者の数が多い場合に自宅葬を選択すれば、準備や片付けなどが非常に大変なものとなりかねません。たとえば「同居家族だけ」など参列者を最小限に抑えることで、自宅葬の負担を大きく軽減できます。
儀式としての通夜を省略する
2つ目の理由は、儀式としての通夜を省略することです。
通夜をする場合、2日間にわたって通夜と葬儀・告別式を行う必要が生じます。儀式としての通夜を行わず、通夜にあたる日は同居家族だけで故人との最期の時間をゆっくり過ごすプランとすることで、自宅葬の負担を軽減できます。
会食は別会場で行う
3つ目の理由は、会食を別会場で行うことです。
自宅葬でもっとも大変なポイントは、食事の手配や片付けにあるといっても過言ではないでしょう。このもっとも大変な部分を自宅では行わず、別会場での外食などとすることで、自宅葬の負担を軽減できます。また、会食の省略も検討するとよいでしょう。
葬儀社にサポートを依頼する
4つ目の理由は、葬儀社にサポートを依頼することです。
近年では、自宅葬であっても葬儀社に依頼して行うことが一般的となっています。葬儀社のサポートを受けることで、一部の負担を葬儀社に負ってもらえるほか全体の段取りの確認もしやすくなり、遺族側の負担軽減につながります。
家族葬のアイリスは、リーズナブルな料金で「自宅葬プラン」を展開しています。自宅葬にも対応できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にお問い合わせください。
自宅葬が向いているケース
自宅葬には向いているケースと向いていないケースがあります。自宅葬が向かないにもかかわらず無理に自宅葬を決行すれば、非常に大変な想いをする可能性があるでしょう。ここでは、自宅葬が向いているケースを4つ解説します。
- 準備や片付けに多くの人の協力が得やすい場合
- 一戸建てで、予想される参列者の数に対して自宅に十分な広さがある場合
- 交通の便がよい(駐車場が容易に確保できる)場合
- 近隣とトラブルになる可能性が低い場合
準備や片付けに多くの人の協力が得やすい場合
準備や片付けに多くの人の協力を得られる場合には、自宅葬が検討できます。多くの人の協力が得られる場合には役割分担が可能となり、自宅葬の負担を軽減しやすくなるためです。
一戸建てで、予想される参列者の数に対して自宅に十分な広さがある場合
一戸建てで、予想される参列者の数に対して十分な広さがある場合には、自宅葬が検討できます。十分なスペースがあれば、参列者が多めに訪れても対応しやすいためです。
交通の便がよい(駐車場が容易に確保できる)場合
参列者の数に見合った駐車場が容易に確保できるなど交通の便がよい場合には、自宅葬が検討できます。この場合には、自宅葬のハードルとなりやすい交通面の問題をクリアしやすいためです。
近隣とトラブルになる可能性が低い場合
近隣との関係が良好である場合には、自宅葬が検討できます。この場合には、自宅葬によって生じる音や声、人の出入りなどについて、近隣住民の理解が得やすいためです。
自宅葬を避けた方が無難なケース
続けて、自宅葬を避けた方が無難であるケースを4つ解説します。
- 喪主が1人で準備や片付けを担う必要がある場合
- 近隣住民との関係が良好ではない場合
- 十分なスペースや駐車場の確保が難しい場合
- マンションであり、ご遺体の搬入経路の確保が難しい場合
喪主が1人で準備や片付けを担う必要がある場合
喪主が1人で準備や片付けを担う必要がある場合には、自宅葬は避けた方が無難でしょう。この場合に自宅葬を決行すれば、準備や片付けを担う喪主に負担が集中し、非常に大変な想いをする可能性が高いためです。
近隣住民との関係が良好ではない場合
近隣住民との関係が良好ではない場合には、自宅葬は避けた方が無難でしょう。この場合に自宅葬を決行すれば、自宅葬によって生じる声や音、人や車の出入りなどに苦言を呈され、トラブルの原因となるおそれがあるためです。
十分なスペースや駐車場の確保が難しい場合
十分なスペースや駐車場の確保が難しい場合は、自宅葬は避けた方が無難でしょう。この場合に無理に自宅葬を決行すれば、参列者の路上駐車によってトラブルが生じたり、参列者に窮屈な想いをさせたりするおそれがあるためです。
マンションであり、ご遺体の搬入経路の確保が難しい場合
マンションであり、ご遺体の搬入経路の確保が難しい場合、自宅葬は避けた方が無難でしょう。この場合に無理に自宅葬を行おうとすれば、ご遺体を斜めに立てて搬入・搬出をする必要が生じるなど、ご遺体に負担がかかるためです。また、そもそもマンションとして自宅葬を想定していないのであれば、他の住民との間でトラブルに発展するおそれも否定できません。
自宅葬に関するよくある質問
最後に、自宅葬に関するよくある質問とその回答を2つ紹介します。
自宅葬でも、葬儀社に依頼した方がよい?
自宅葬であっても、葬儀社へ依頼する方がスムーズです。近年では自宅葬のノウハウを持っている人も少なくなっているため、自宅葬であっても葬儀社に依頼して行うことがほとんどでしょう。
自宅葬の費用はどのくらい?
自宅葬の費用の目安は、40万円から100万円程度です。ただし、依頼する葬儀社や参列者の人数、会食の有無などによって変動するため、事前に詳細な見積もりをとることをおすすめします。
まとめ
自宅葬が大変であるとされる主な理由を紹介するとともに、自宅葬の負担を軽減する方法や自宅葬が向いているケース・向かないケースなどを解説しました。
自宅葬にはメリットが多い反面、遺族側で行うべきことが多く大変になりやすいともいえます。後悔する事態を避けるため、「自宅葬は大変」と言われる理由を理解したうえで葬儀プランを検討するとよいでしょう。自宅葬であっても、参列者の数を絞ったり会食を省略したりすることで、負担の軽減につながります。
家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、自宅葬にも対応しています。リーズナブルな料金で納得のいく家族葬を施行したいとご希望の際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は、24時間365日受付中です。
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