【2025】親族葬の参列者の範囲はどこまで?家族葬との違いと流れをわかりやすく解説

【2025】親族葬の参列者の範囲はどこまで?家族葬との違いと流れをわかりやすく解説

近年では「家族葬」が主流となりつつあるものの、「家族」だけでの葬儀は少し寂しいと感じる方を中心に、「親族葬」も注目されています。

では、親族葬とは、どのような葬儀形態を指すのでしょうか?また、親族葬である場合、どこまでの人が参列できるのでしょうか?今回は、親族葬の概要や親族葬の参列者の範囲、親族葬のメリット・デメリット、親族葬の流れなどについてくわしく解説します。

なお、当サイト(家族葬のアイリス)は全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、親族葬にも対応しています。親族葬をご検討の際や葬儀の形態でお悩みの際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日いつでも受付中です。

親族葬とは?

親族葬とは、家族や親族など一部の関係者だけが参列する葬儀形態です。

伝統的な葬儀(「一般葬」といいます)では、故人との関係性の近さにかかわらず、誰でも自由に参列できます。しかし、一般葬とする場合には参列者が増える傾向にあり、遺族がゆっくり悲しむ間もなく参列者対応に追われることも少なくありません。そこで、近年では参列者を絞った「親族葬」や「家族葬」が主流となりつつあります。

親族葬に参列できるのは、遺族から事前に招待を受けた人だけです。ただし、参列者が厳格に「家族・親族だけ」に限られるのではなく、故人と特に親しくしていた友人などを招待することもできます。

家族葬との違い

親族葬と家族葬には、実は厳格な違いはありません。

そもそも、家族葬とは親族葬と同じく、「遺族から事前に招待を受けた人だけが参列できる葬儀」です。参列者が厳格に家族だけに限定されるわけではなく、遺族から招待を受けた範囲で親族や故人の友人なども参列できます。

日本ではもともと一般葬が主流であったものの、著名人などが亡くなった際にはまず秘密裡に「密葬」を行い、その後ご逝去を公表してから改めて一般参列者を招く「お別れの会」などを執り行うケースも散見されました。その後、一般家庭においても「一般参列者を招かず秘密裡に葬儀をしたい」とのニーズが生じ、「お別れの会などを前提としない密葬」が執り行われるようになっています。

しかし、単に「密葬」とだけいえば、後にお別れの会などが開かれるか否かがわからず、誤解が生じかねません。そこで、「お別れの会などを前提としない密葬」を指して、「家族葬」と呼ぶに至った経緯があります。

つまり、本来の意味でいえば、「家族葬」であっても親族を招待することはでき、あえて「親族葬」と区別する必要はないといえます。

しかし、家族葬が「遺族から事前に招待を受けた人だけが参列できる葬儀」である以上、その規模はまちまちであり、同居家族だけが参列する数人程度のものから親族一同までが集まる数十人規模のものまでが見受けられます。

現実的な問題として、数人規模の葬儀と50人近い人数の葬儀を同じプランとして取り扱うことは、難しい場合も多いでしょう。そこで、近年では「参列者の数がやや多い家族葬」を「親族葬」として切り分けて、独立したプランを設ける葬儀社が散見されるに至っています。

また、「家族葬」といった場合に、その言葉を正面から捉え、少し遠い親族が「家族葬ならば自分は参列できない」と考えるケースもあったようです。このような誤解を避ける意味合いでも「親族葬」は都合がよいといえます。

親族葬の参列者の範囲はどこまで?

親族葬に参列できるのは、どこまでなのでしょうか?ここでは、順を追って解説します。

「親族」の範囲

「親族葬に参列できる範囲」を確認する前に、「親族」の範囲を解説します。親族の範囲は「民法」という法律で、次のように決まっています。

  • 6親等内の血族
  • 配偶者
  • 3親等内の姻族

1親等の血族は故人の子どもや父母、2親等の血族や孫や祖父母、兄弟姉妹、3親等の血族はひ孫や甥姪、叔父叔母、4親等の血族は甥姪の子や叔父叔母の子(いとこ)、5親等の血族は甥姪の孫やいとこの子、6親等に血族はいとこの孫や甥姪のひ孫などです。

同様に、「3親等の姻族」には故人の配偶者の父母や祖父母のほか、叔父叔母や兄弟姉妹、甥姪までが含まれます。

このように、民法上の「親族」の範囲は、非常に広く設定されていることがわかります。

「親族葬」の参列者の範囲

民法上の「親族」の範囲は非常に広い一方で、親族葬の範囲に明確な決まりはなく、「親族を全員呼ばなければならない」ということではありません。仮にすべての親族が参列するとなれば相当な人数になるほか、ほとんど面識のない人も多く含まれることになるでしょう。

親族葬の参列者の範囲は民法上の「親族」の範囲にこだわらず、喪主が自由に決められます。親族葬の参列者の決め方は、次で改めて解説します。

親族葬の参列者の範囲の決め方の例

先ほど解説したように、親族葬にどこまでの親族を招待するかは、喪主が自由に決められます。とはいえ、その決め方に問題があれば「なぜあの人は参列できて自分は参列できないのか」などの不満が生じ、関係性に亀裂が生じかねません。

そのような事態を避けるには、ある程度基準が説明できるよう、一定の法則をもって参列者の範囲を定めるとよいでしょう。ここでは、親族葬の範囲の決め方の例を参考として解説します。

  • 故人の遺志に従う
  • 「親族」であればすべて参列できることとする
  • 一定の「親等」で区切る

故人の遺志に従う

1つ目は、故人の遺志に従う方法です。故人が生前に口頭やメモなどで「葬儀に呼んでほしい人」を指示していたのであれば、これをベースに親族葬の参列者を決めることが検討できます。

「親族」であればすべて参列できることとする

2つ目は、「親族」であればすべて参列できることとする方法です。参列者が多くなりやすく遺族に対応の負担がかかる可能性はあるものの、この方法をとる場合には、「なぜ自分は参列できないのか」などの不満が生じる事態を避けやすくなります。

ただし、この方法の場合には当日まで参列者の人数が正確には定まらない可能性があるため、これを踏まえて葬儀社の担当者と相談しておく必要があるでしょう。

一定の「親等」で区切る

3つ目は、一定の「親等」で区切る方法です。民法上の親族である「6親等内の血族」や「3親等内の姻族」では範囲が広すぎると感じる場合、参列できる親族の範囲を喪主側で設定することが検討できます。

たとえば、配偶者のほか「3親等以内の血族と2親等以内の姻族」が参列できるとする場合、この範囲には次の人が含まれます。

  • 配偶者
  • 子ども、孫、ひ孫
  • 父母、祖父母、曾祖父
  • 兄弟姉妹、甥姪
  • 叔父叔母
  • 配偶者の父母、祖父母
  • 配偶者の兄弟姉妹
  • 子どもの配偶者、孫の配偶者

これは一例であるものの、「すべての親族」ではなく、このように一定の親等で参列者の範囲を区切ることも1つの方法でしょう。

親族葬のメリット

親族葬には、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、親族葬を選択する主なメリットを3つ解説します。

  • 故人をゆっくり見送りやすい
  • 一般葬より費用を抑えられる可能性がある
  • 家族葬よりも広い範囲の親族に参列してもらいやすい

故人をゆっくり見送りやすい

親族葬では誰でも自由に参列できる一般葬とは異なり、事前に遺族が招待した親族など限られた人が参列します。そのため、一般葬と比較して、近しい関係者だけで故人をゆっくり見送りやすくなります。

一般葬より費用を抑えられる可能性がある

親族葬の参列者は、一般葬よりも少なくなるのが一般的です。一般葬と比較して小さめの会場で行いやすいほか、用意すべき返礼品や食事なども少なくて済むため、一般葬と比較して費用を抑ええやすくなります。

家族葬よりも広い範囲の親族に参列してもらいやすい

「親族葬プラン」の内容は葬儀社によって異なるものの、親族葬プランは家族葬プランよりも多めの人数に対応できることが一般的です。そのため、家族葬と比較して広い範囲の親族に参列してもらいやすく、より多くの親族に故人を見送ってもらうことが可能となります。

親族葬のデメリット・注意点

親族葬には、デメリットや注意点もあります。ここでは、親族葬の主なデメリットと注意点を4つ解説します。

  • 葬儀社によっては「親族葬」といっても伝わらないことがある
  • 葬儀社のプランによって、上限人数が異なる場合がある
  • 「親族」の中に参列しなかった人がいる場合、トラブルとなる可能性がある
  • 後日、弔問客の対応に追われる可能性がある

葬儀社によっては「親族葬」といっても伝わらないことがある

先ほど解説したように、「親族葬」と「家族葬」に厳格な違いはありません。そのため、「家族葬プラン」と独立させて「親族葬プラン」を設けるか否かは葬儀社によって異なっており、人数が多少多くても「家族葬プラン」で対応することもあります。「親族葬プラン」を設けていない葬儀社では「親族葬」といっても伝わらない場合があるため、自身の想定する「親族葬」の内容を葬儀社の担当者とすり合わせる必要があるでしょう。

なお、家族葬のアイリスは最大30名程度にまで対応できる「家族葬プラン」のほかに、最大50名程度にまで対応できる「親族葬プラン」を設けています。親族葬プランの取り扱いのある葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。

葬儀社のプランによって、上限人数が異なる場合がある

「親族葬」の定義は葬儀社ごとに異なる可能性があり、親族葬プランで対応できる上限人数も葬儀社によってまちまちです。そのため、特に参列者の数が多くなることが予想される場合には、想定される参列者の数を葬儀社の担当者に伝えたうえで、ニーズに合ったプランの提案を受けるとよいでしょう。

「親族」の中に参列しなかった人がいる場合、トラブルとなる可能性がある

「家族葬」も「親族葬」も、参列者が家族や親族に限定されるものではありません。しかし、「家族」葬というと「家族プラスアルファが参列する葬儀」、「親族」葬というと「親族が参列する葬儀」との印象を持つ人も多いでしょう。

そのため、親族葬プランに呼ばない親族がいる場合、「私は親族ではないのか」などと穿った捉え方をされてトラブルに発展するおそれも否定できません。

後日、弔問客の対応に追われる可能性がある

家族葬と同じく、親族葬も参列者が一定範囲に限定されます。そのため、故人の交友関係が広かった場合、参列の叶わなかった多くの人が後日自宅などに弔問に訪れて対応に追われる可能性が生じます。対応の負担を避けるため、故人の交友関係が広かったなど弔問客が多くなると予想される場合には、親族葬ではなく一般葬とすることも検討するとよいでしょう。

家族葬のアイリスは親族葬や家族葬のほか、一般葬にも対応しています。ご家族が亡くなり葬儀プランの選定でお悩みの際には、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。状況やご希望に応じ、最適な葬儀プランを提案します。

親族葬の一般的な流れ

親族葬は、どのような流れで進行するのでしょうか?ここでは、親族葬の一般的な流れを紹介します。

  • ご逝去・死亡診断書の交付
  • 訃報の連絡
  • 葬儀社への連絡
  • ご遺体の搬送・安置
  • 葬儀プランの打ち合わせ
  • 葬儀の詳細の連絡
  • 納棺
  • 通夜・通夜振る舞い
  • 葬儀・告別式
  • 出棺
  • 火葬・骨上げ
  • 精進落とし

ご逝去・死亡診断書の交付

ご逝去が確認されると医師から死亡時刻が告げられ、死亡診断書が交付されます。また、ご遺体は病院内の霊安室へと移されます。

訃報の連絡

その場に立ち合えなかった近親者に訃報を伝えます。親族葬を検討している場合には、訃報の連絡をする際に、訃報を広めないよう伝えておくとよいでしょう。

訃報を広めないよう伝えなければ、相手がよかれと考えて近隣住民や故人の関係者などに広く訃報を伝えてしまい、親族葬が難しくなる可能性があるためです。

葬儀社への連絡

続けて、葬儀社に連絡します。この段階で葬儀社への連絡が必要となるのは、病院の霊安室から別の安置場所にご遺体を搬送してもらう必要があるためです。

霊安室が使えるのは数時間程度であることが多いため、その時間内にご遺体を別の場所に搬送しなければなりません。しかし、自家用車などでご遺体を運ぶのは現実的でないことから、葬儀社を手配してご遺体を搬送してもらうこととなります。

葬儀社は病院側から紹介されることもあるものの、自分で探しても構いません。大切な葬儀で後悔する事態を避けるため、信頼できる葬儀社を選定すべきでしょう。

家族葬のアイリスは24時間365日体制でご逝去のご連絡をお受けしており、ご連絡後はすぐに担当者が駆け付けてご遺体の搬送をサポートします。親族葬にも対応した信頼できる葬儀社をお探しの際は、家族葬のアイリスまでお電話ください。

ご遺体の搬送・安置

葬儀社の担当者が到着したら、ご遺体を安置場所まで搬送します。安置場所はご自宅または葬儀社の安置施設とすることが多いでしょう。

葬儀プランの打ち合わせ

ご遺体を安置したら、葬儀プランの打ち合わせを行います。親族葬プランを検討している場合には葬儀社の担当者にその旨を伝え、人数に応じた見積もりをとります。

葬儀の詳細の連絡

葬儀の詳細が決まったら、近親者や参列を希望する人に葬儀の詳細を連絡します。参列者が参列にあたって迷わないよう、葬儀の日時や場所、親族葬であることなどを丁寧に伝えます。

「親族葬」に馴染みのない人がいる可能性もあるため、一定範囲の親族以外には訃報を伝えないよう念を押しておくとよいでしょう。訃報が広まれば葬儀当日に思いがけず多くの人が参列に訪れ、対応に追われるおそれがあるためです。

納棺

通夜当日は、通夜に先立って納棺をします。納棺とは、ご遺体の身なりを整えたうえで棺に納める儀式です。故人が大切にしていたものなどを、「副葬品」として一緒に棺に納めることもあります。

通夜・通夜振る舞い

定刻になったら、通夜を開始します。通夜は、18時や19時など夕刻の開始とすることが一般的です。

通夜では、僧侶による読経やお焼香がなされ、続けて遺族や参列者もお焼香をします。通夜自体の所要時間は、40分から1時間程度であることが多いでしょう。

通夜の後に、参列者に食事や飲み物を振る舞う「通夜振る舞い」をすることがあります。通夜振る舞いは故人との最期の食事との意味合いもあるものの、新型コロナ禍以降では省略されることも少なくありません。

葬儀・告別式

通夜の翌日、葬儀・告別式を執り行います。葬儀・告別式の開始時刻は火葬場の予約時間から逆算して定めるため、午前中から正午頃の開始となることが多いでしょう。

葬儀・告別式では通夜と同様に僧侶が読経やお焼香を行い、続けて遺族や参列者もお焼香をします。所要時間は、1時間前後であることが多いでしょう。

出棺

棺に花を手向ける「花入れの儀」を行い、棺の蓋が閉じられます。また、遺族が釘を打ち込む動作をして棺の蓋の隅を固定する「釘打ちの儀」が行われることもあります。

その後は喪主が参列者に向けて挨拶をして、火葬場へ向けて出棺します。なお、親族葬では参列者の全員が火葬場に同行することも多く、その場合にはこの段階での喪主挨拶は省略されることもあります。

火葬・骨上げ

火葬場に到着したら、ご遺体を荼毘に付します。火葬には1時間から2時間程度を要するため、その間は火葬場の待合室などで待機します。

火葬を終えたら、近親者が2人1組なってお骨を拾い上げて骨壺に納める「骨上げ」をします。最後に、火葬場から埋葬許可証(火葬許可証に、火葬場の印を押したもの)が交付されます。

精進落とし

火葬の後に、火葬場まで同行した近親者と僧侶とで「精進落とし」や「お斎」と呼ばれる会食をすることがあります。ただし、通夜振る舞いと同じく、新型コロナ禍以降では精進落としが省略されることも少なくありません。

親族葬に関するよくある質問

最後に、親族葬に関するよくある質問とその回答を2つ紹介します。

親族葬に、人数制限はある?

「親族葬」自体に人数の定義はないものの、各葬儀社が展開する「親族葬プラン」には人数制限が設けられている場合があります。親族葬プランの具体的な内容は葬儀社ごとに異なる場合があるため、依頼する葬儀社に事前に確認しておきましょう。

親族葬の場合、故人の友人は呼べない?

親族葬であっても、故人の友人を呼ぶことは可能です。親族葬であるからといって、厳格に「親族以外を呼んではいけない」などの決まりがあるわけではありません。そのため、遺族側から声を掛け、故人の友人に参列してもらうことも可能です。

まとめ

親族葬の概要や親族葬の参列者の範囲はどこまでかを紹介するとともに、親族葬のメリット・デメリットや親族葬の流れなどを解説しました。

親族葬とは、遺族が事前に招待した家族や一定の親族が参列する葬儀です。家族葬プランとは別に親族葬プランが設けられている場合、親族葬プランは家族葬プランよりも多い人数に対応できることが一般的です。

民法上の親族の範囲は「配偶者と6親等内の血族、3親等内の姻族」であるものの、親族葬であるからといってすべての親族を招待する必要まではありません。親族葬にどこまでの親族を招待するかは喪主が決められるため、親族のうち一定範囲の人に絞って声を掛けることが一般的です。後のトラブルを避けるため、親族葬の参列社の範囲は、近親者や葬儀社の担当者とも相談したうえで慎重に検討するとよいでしょう。

家族葬のアイリスは全国対応で葬儀のトータルサポートを行っており、親族葬や家族葬などさまざまな葬儀プランに対応しています。親族葬をご検討の際や葬儀プランの選定でお悩みの際などには、家族葬のアイリスまでお気軽にご相談ください。お電話は24時間365日受け付けており、深夜や早朝であってもご遠慮いただく必要はありません。