光明禅寺は、臨済宗東福寺派に属する寺院で、その創設は鎌倉時代の1273年(文永10年)、鉄牛円心和尚と言われています。
太宰府駅から太宰府天満宮に向かう参道沿いには、土産物店や名物の梅が枝餅を売る店が並んでおり、その参道を上り詰めた所を右に折れると、雰囲気は一変して静寂感に包まれます。
ここに光明禅寺があります。
この立地からも分かる様に、光明禅寺は太宰府天満宮との関係が深く、江戸時代には大宰府天満宮に使える人々とその家族の菩提寺でした。
光明禅寺は美しい庭園で有名な寺院です。庭園はお寺の門をくぐり本堂へ入る手前にある前庭の石庭「仏光石庭」と本堂の奥にある裏庭の「言一滴海庭」の2つがあります。
前庭の「仏光石庭」は15個の白い石が、光という字に配された石庭で、九州唯一の石庭と言われています。
一方の裏庭の「言一滴海庭」は、苔で陸や島を表現し、白砂で水と大海を表現しており、緑と苔のコントラストが素晴らしい庭園です。
この苔と白砂の織り成す庭園に覆いかぶさるようにモミジが茂っています。
新緑の頃には、苔の緑とモミジの緑が鮮やかで、その素晴らしい庭園に拝観者の多くが、感嘆の言葉を漏らすほどです。
また秋の紅葉の時期には、緑の苔と白砂とモミジの紅の鮮やかなコントラストを見る事ができます。
磨き上げられた本堂内陣の床には、新緑の時期には床緑、紅葉の時期には床モミジが見る人の感動を一層誘います。
この様に、光明禅寺は庭園の素晴らしい寺院で、特に裏庭の「言一滴海庭」の美しさから太宰府の「苔寺」と称されています。
外国人観光客も訪れて賑わう太宰府天満宮と、対照的に静を味わう事の出来る光明禅寺を合わせて訪れられると良いでしょう。
拝観料は必要ですが、この庭園はぜひ見るべきスポットと言えるでしょう。
名称 神護山 光明禅師
アクセス 西鉄太宰府線太宰府駅から徒歩5分
住所 福岡県太宰府市宰府2丁目16-1
拝観時間 9:30~16:30
拝観料 200円
問い合わせ 092-922-4053