自分の死と向き合う終活において尊厳死や献体、臓器提供についても関係する可能性があります。そこで各項目についても理解しておくことも必要なことです。
尊厳死は延命治療によって長く病気で苦しむことや脳死などで植物状態になったときに人間として尊厳ある死を望むことです。
死の内容には無意味な延命治療の拒否や苦痛緩和の処置の実施、植物状態での生命維持装置の拒否などが盛り込まれています。
行為の責任は本人であることを証明することになります。
残された遺族にとっても自分の家族が病気で苦しめられるのが見るに堪えない状況や植物状況で完全介護状態を家族だけでサポートしていくには精神的にも経済的にも大変です。
尊厳死という新しい選択が世の中に認められてきています。
献体は、医学界の人体解剖学の研究に自分の体を使ってもらうことです。
献体は自己の判断だけでは実行できません。家族の同意が必ず必要となります。
また、献体は死後48時間以内を目安にしますので事前に決めておいた方が実行しやすいです。
注意する点として、一度献体に出してしまうと遺体が戻るまでに1年から3年はかかりますので遺体の無い通夜や告別式になることもあります。
本人の意思として献体を望み、登録していることが必要で献体によって医学の発展と医師の勉強、大学の教育の為に大いに役立ちます。遺体は無条件、無報酬で提供されますが遺体の移送や火葬費用は大学側の負担になります。
臓器提供については本人の意思が無くても家族の同意があれば臓器提供ができます。
参考に状況によって臓器提供できる箇所が違います。
脳死後からなら心臓・肝臓・小腸・腎臓・膵臓・眼球があります。心肺停止なら腎臓・膵臓・眼球のみです。また臓器移植法で規定されていない皮膚・心臓弁・血管・皮膚などは家族の同意で提供できます。
臓器提供の意思として臓器提供カードが有名ですが、意識の高い方は自分で臓器提供医師に登録されています。
臓器ドナーは貴方が思っている以上に、待ちかねている人が多くいますので、登録されていることだけでも素晴らしいことです。
このように献体や臓器提供は社会の為に大きな役割と発展に力を貸してくれます。
しかし残された家族の心境は少し複雑に感じます。
特に病気などで亡くなった場合は改めて体にメスを入れて切られているより故人を少しでも近くにおいて偲びたいものです。
ただ、本人の強い願望や臓器提供カードへの登録があれば本人の望むことをします。